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	<title>ウィークリーワールドニュース・ジャパン &#124; weeklyworldnews japan &#187; 元祖！天才バカ本</title>
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		<title>　元祖！天才バカ本　file.013●『80時間世界一周』 近兼拓史／扶桑社／2012年3月1日初版</title>
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		<pubDate>Fri, 16 Mar 2012 06:55:43 +0000</pubDate>
		<dc:creator>WWN_JPE</dc:creator>
				<category><![CDATA[元祖！天才バカ本]]></category>

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		<description><![CDATA[『80時間世界一周』（近兼拓史／扶桑社）、定価777円（税込）。ＬＣＣの基礎知識を知るのにも役に立つ（かも）。
UPDATE&#160;2012/03/16


　海外旅行というものに、まったく興味がない。仕事で仕方なく、アメリカ、ロシア（サハリン）、インド、中国（内モンゴル）に行ったことはあるが、基本的には外国なんか行きたくない。言葉が通じないのがまず嫌だし、飛行機に乗るのもできれば避けたいと思う。
　そんな人間から見ると、本書の著者は明らかにどうかしている。近頃話題のＬＣＣ（格安航空会社）と大手航空会社のディスカウントチケットを組み合わせ、80日間ならぬ80時間で世界一周してしまおうというんだから、正気の沙汰とは思えない。
〈80時間で地球一周４万㎞を旅するとなると、ジェット機の平均飛行速度を800㎞とすれば最低飛行時間は50時間が必要になる。残り30時間で何カ国訪問できるかだが、入出国の手続きと通関等に約３時間、滞在３時間の計６時間として、最大訪問５カ国というところか……〉って、つまり旅の半分以上が飛行機の中。それはもう旅というより、単なる移動ではないのか。考えただけでもグッタリする。
　ところが著者は、その無謀な旅を実行してしまったのだ。茨城空港から春秋航空で中国・上海へ。そこからアエロフロートでロシア・モスクワ、ドイツ・デュッセルドルフ、エアベルリンでスイス・チューリッヒ、アメリカン航空でアメリカ・ニューヨーク、デルタ航空でロサンゼルス、そして日本へ……という５カ国６都市、０泊３日半の超弾丸ツアーである。
　わずか２時間の滞在のためにビザを取りに行ったロシア大使館では運び屋と間違われ、あらゆる店が閉まった深夜の駅前を徘徊していたチューリッヒでは警官に職質され、アメリカン航空のカウンターでは不審な乗り継ぎ履歴からテロリストの疑いをかけられる。そんなアクシデントに直面しても、どこか楽しそうな著者の筆致に思わず噴き出す。もっとも、ピンチを楽しむぐらいの神経がなければ、そもそもこんな旅をやってみようとは思わないだろうけど。
　各都市での短い滞在時間の間にも、あっちこっちと動いて回り、それなりに旅を満喫する著者。子供の頃から好きだったというネアンデルタール人の博物館や、鉄道オタクの聖地・チューリッヒ中央駅でのはしゃぎぶりは、いい意味で大人げない。ギリギリで空港に戻ってきて、もう搭乗が始まってるのに、いらんおみやげを買って乗り遅れそうになったりと、見てるこっちがハラハラするシーンも多々。旅慣れてる人はそういうものなのかもしれないが、やっぱりどこか一本、神経が抜けているのではなかろうか。
　しかし、さすがの著者も狭いＬＣＣの座席に長時間座り続けたのはキツかったようで、〈何だか顔がパンパンにむくんでいて、手のひらも紫色に見える。血行の問題なのか、指先が妙にカユいのだ〉という状態に。〈「健康のため飛行機の乗りすぎに注意しましょう」……いや、「飛行機の乗りすぎは、あなたの健康を害するおそれがあります」といったところか〉って、笑いごとじゃないですから。
　まあ、こうして本になってるということは、無事に帰国できたということだが、かなり綱渡りの旅であったことは間違いない。「80時間」という制約の中で駆け足で回ったからこそ発見できたこともある。そういう意味で、本書は確かに冒険記だ。
　こんな阿呆な旅をやってのける著者はいったい何者かというと、実はこのウィークリーワールドニュース・ジャパンの編集長なのである。「なんだ、じゃあ、この記事は宣伝かよ！」と思ったアナタ。はい、正解！　最近流行りのステルスマーケティングというやつである。とはいえ、本の中身はすべて事実。世界中から集めたネタをウィークリーワールドニュース・ジャパンに提供しているだけあって、取材で移動する距離は毎年地球２周以上とか。ということは、本書の取材を行った2011年はプラス１周で、地球３周したことになる!?　円広志の歌じゃあるまいし、いくらなんでも飛びすぎ、回りすぎである。

&#160;
&#160;

新保信長
1964年、大阪生まれ。編集者＆ライター。阪神ファン。著書『笑う新聞』『笑う入試問題』『東大生はなぜ「一応、東大です」と言うのか？』『国歌斉唱♪』ほか。

&#160;
&#160;




80時間世界一周　格安航空乗りまくり悶絶ルポ (扶桑社新書)
posted with amazlet at 12.03.16

近兼 拓史 扶桑社 売り上げランキング: 56229

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]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p class="size-full wp-image-34 alignleft topPh3 size-thumbnail"><a href="http://www.weeklyworldnews.jp/?p=2347"><img src="/wp-content/uploads/2012/04/80hours.jpg" alt="80時間世界一周" title="80時間世界一周" width="204" height="326" /></a><br /><span class="topPh3cap">『80時間世界一周』（近兼拓史／扶桑社）、定価777円（税込）。ＬＣＣの基礎知識を知るのにも役に立つ（かも）。</span></p>
<h3 class="data">UPDATE&nbsp;2012/03/16</h3>
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　海外旅行というものに、まったく興味がない。仕事で仕方なく、アメリカ、ロシア（サハリン）、インド、中国（内モンゴル）に行ったことはあるが、基本的には外国なんか行きたくない。言葉が通じないのがまず嫌だし、飛行機に乗るのもできれば避けたいと思う。<br />
　そんな人間から見ると、本書の著者は明らかにどうかしている。近頃話題のＬＣＣ（格安航空会社）と大手航空会社のディスカウントチケットを組み合わせ、80日間ならぬ80時間で世界一周してしまおうというんだから、正気の沙汰とは思えない。<span id="more-2347"></span><br />
〈80時間で地球一周４万㎞を旅するとなると、ジェット機の平均飛行速度を800㎞とすれば最低飛行時間は50時間が必要になる。残り30時間で何カ国訪問できるかだが、入出国の手続きと通関等に約３時間、滞在３時間の計６時間として、最大訪問５カ国というところか……〉って、つまり旅の半分以上が飛行機の中。それはもう旅というより、単なる移動ではないのか。考えただけでもグッタリする。<br />
　ところが著者は、その無謀な旅を実行してしまったのだ。茨城空港から春秋航空で中国・上海へ。そこからアエロフロートでロシア・モスクワ、ドイツ・デュッセルドルフ、エアベルリンでスイス・チューリッヒ、アメリカン航空でアメリカ・ニューヨーク、デルタ航空でロサンゼルス、そして日本へ……という５カ国６都市、０泊３日半の超弾丸ツアーである。<br />
　わずか２時間の滞在のためにビザを取りに行ったロシア大使館では運び屋と間違われ、あらゆる店が閉まった深夜の駅前を徘徊していたチューリッヒでは警官に職質され、アメリカン航空のカウンターでは不審な乗り継ぎ履歴からテロリストの疑いをかけられる。そんなアクシデントに直面しても、どこか楽しそうな著者の筆致に思わず噴き出す。もっとも、ピンチを楽しむぐらいの神経がなければ、そもそもこんな旅をやってみようとは思わないだろうけど。<br />
　各都市での短い滞在時間の間にも、あっちこっちと動いて回り、それなりに旅を満喫する著者。子供の頃から好きだったというネアンデルタール人の博物館や、鉄道オタクの聖地・チューリッヒ中央駅でのはしゃぎぶりは、いい意味で大人げない。ギリギリで空港に戻ってきて、もう搭乗が始まってるのに、いらんおみやげを買って乗り遅れそうになったりと、見てるこっちがハラハラするシーンも多々。旅慣れてる人はそういうものなのかもしれないが、やっぱりどこか一本、神経が抜けているのではなかろうか。<br />
　しかし、さすがの著者も狭いＬＣＣの座席に長時間座り続けたのはキツかったようで、〈何だか顔がパンパンにむくんでいて、手のひらも紫色に見える。血行の問題なのか、指先が妙にカユいのだ〉という状態に。〈「健康のため飛行機の乗りすぎに注意しましょう」……いや、「飛行機の乗りすぎは、あなたの健康を害するおそれがあります」といったところか〉って、笑いごとじゃないですから。<br />
　まあ、こうして本になってるということは、無事に帰国できたということだが、かなり綱渡りの旅であったことは間違いない。「80時間」という制約の中で駆け足で回ったからこそ発見できたこともある。そういう意味で、本書は確かに冒険記だ。<br />
　こんな阿呆な旅をやってのける著者はいったい何者かというと、実はこのウィークリーワールドニュース・ジャパンの編集長なのである。「なんだ、じゃあ、この記事は宣伝かよ！」と思ったアナタ。はい、正解！　最近流行りのステルスマーケティングというやつである。とはいえ、本の中身はすべて事実。世界中から集めたネタをウィークリーワールドニュース・ジャパンに提供しているだけあって、取材で移動する距離は毎年地球２周以上とか。ということは、本書の取材を行った2011年はプラス１周で、地球３周したことになる!?　円広志の歌じゃあるまいし、いくらなんでも飛びすぎ、回りすぎである。
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新保信長<br />
1964年、大阪生まれ。編集者＆ライター。阪神ファン。著書『笑う新聞』『笑う入試問題』『東大生はなぜ「一応、東大です」と言うのか？』『国歌斉唱♪』ほか。
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		<title>　元祖！天才バカ本　file.012●『世にも奇妙なマラソン大会』</title>
		<link>http://www.weeklyworldnews.jp/?p=2015</link>
		<comments>http://www.weeklyworldnews.jp/?p=2015#comments</comments>
		<pubDate>Mon, 04 Jul 2011 06:23:10 +0000</pubDate>
		<dc:creator>WWN_JPE</dc:creator>
				<category><![CDATA[元祖！天才バカ本]]></category>

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		<description><![CDATA[『世にも奇妙なマラソン大会』（高野秀行／本の雑誌社）、定価1680円（税込）。今ではマラソンに対する興味も失ってしまったというのも適当でいい。
UPDATE&#160;2011/07/04


　マラソンとか登山とか、やる人の気が知れない。42キロも移動するなら車か電車に乗るべきだし、山なんか登ってもどうせ下りてくるだけではないか。なんでわざわざしんどい思いをするのか、まったく意味がわからない。
　いや、ゴールしたとき、頂上に立ったときの達成感は何物にも代えがたいんだよ、と言う人もいよう。が、私だって富士山に登ったことはあるし、マラソンは無理だが新宿から青梅までを歩く「かち歩き大会」に参加したこともある。もちろんどちらも取材だが、特に感動もなければもう一度やりたいとも思わなかった。
　しかし、世の中には奇特な人がいるもので、誰に頼まれたわけでもなく、ジョギング程度の経験しかないのに、いきなりフルマラソンに出場しようというのである。しかも、開催地はサハラ砂漠。そんなところを42キロも走ろうなんて、奇特というより無謀、はっきり言えばアホである。
　そんなアホとしか言いようのない挑戦の一部始終を記したのが本書。まあ、結果的にはこうして本になっているわけで、仕事の一環には違いない。にしても、インターネットで見つけた詳細不明なマラソン大会に後先考えず申し込み、３週間弱の準備期間で本当に参加してしまうのだから、その蛮勇には呆れるほかない。
　なぜサハラ砂漠でマラソンかというと、実はちゃんと理由があって、西サハラの独立運動と難民問題を世界にアピールするための大会なのだ。そこに著者は興味を惹かれたのであり、大会の舞台となった難民キャンプの現状についての観察＆考察もしっかり盛り込まれている。そういう意味では立派な国際情勢ルポなのだが、著者ならではのズッコケ文体のおかげで堅苦しさは感じない。
　もちろん大会そのものも、タイトルどおり“世にも奇妙”だ。レースの過酷さの割にアバウトな運営に驚かされ、超ド級に方向音痴なスペイン女性など個性豊かな参加者たちの言動に含み笑いを誘われる。そして何より、自業自得とはいえ〈世界中の猛者の中に自分一人超初心者〉という状況に置かれ、不安と高揚が交錯して何だかよくわからないことになっている著者の姿に思わず吹き出す。
　これまでも世界の辺境で体を張った取材をしてきた著者であるが、単純な体力勝負としては今回が一番キツかったのではないか。なんでわざわざこんなことを……と思うけど、やってみなければわからないことは確かにある。砂地は細かいステップより大きなストライドで走ったほうがいいとか、「サハラ・リブレ、サハラ・リブレ（自由のサハラ）」と念仏のように唱えてみたら呼吸が楽になったとか、著者がレース中に苦し紛れに編み出した砂漠走行術は、もし砂漠を走ることがあったら参考にしたい。
　しかし、個人的に「この人アホだなー」と心底感銘を受けたのは、実はマラソンよりも同時収録の「名前変更物語」のほうである。うっかりインドに密入国して強制送還されたことがある著者は、インド入管のブラックリストに載ってしまい、二度とインドに入国できない身となった。が、何としてもインドで怪魚ウモッカを探したい。よし、パスポートの名前を変更しよう、と考えたのだ。
　そこでまず何をしたかというと、妻への土下座である。一度離婚してから再婚し、その際、妻の側の姓を名乗ろうという寸法だ。が、いろいろあってこの作戦は頓挫。じゃあ、名前の読み方を「ヒデユキ」ではなく「シュウコウ」に変え、それで新たにパスポートを申請しよう、ということになるのだが……。
　結果がどうだったかは置いといて、旅券課に提出する書類に書いた「名前変更の理由」が素晴らしい。〈ノンフィクション作家なのに、嘘のオンパレードになってしまった〉との自虐の弁には笑ったが、よくまあこれだけデタラメを書けたもんだと逆に尊敬してしまう。４つ挙げた理由のうち３つめまではまあいいとして、すごいのは４つめだ。
〈以前、ブラジルの「ヌメロジア」という名前占いの占い師に「その名前はよくない。四十代前半に命に影響のある病気になるから名前を変えたほうがいい」と言われた。今、実際に原因不明の体調不良がつづき、その占いが気になってしかたない〉
　……こんな理由が通るわけあるかー！　何だよ、「ヌメロジア」って。まったく小学生男子レベルの発想である。
　この読み方変更作戦も、最終的には自業自得のややこしい事態となるのだが、やろうと決めたらとことんやってしまう暴走力は、ある意味、美しい。
〈やりかけたことを途中でやめる機能が私にはついていないらしいのだ。やめるどころか、ますます勢いよく間違った方向に突っ込んでいく〉と著者は言う。しかし、間違った方向でもとことん突き進めば、ぐるっと回って元の場所に戻ってくるものだ。しかも、その手にいろんなおみやげを持って帰る。それこそ辺境作家・高野秀行の資質だろう。

&#160;
&#160;

新保信長
1964年、大阪生まれ。編集者＆ライター。阪神ファン。著書『笑う新聞』『笑う入試問題』『東大生はなぜ〈一応、東大です〉と言うのか？』『国歌斉唱♪』ほか。

&#160;
&#160;




世にも奇妙なマラソン大会
posted with amazlet at 11.07.04

高野 秀行 本の雑誌社 売り上げランキング: 56349

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]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p class="size-full wp-image-34 alignleft topPh3 size-thumbnail"><a href="http://www.weeklyworldnews.jp/?p=2015"><img   src="/wp-content/uploads/2012/04/strange_marathon_convention.jpg" alt="世にも奇妙なマラソン大会" title="世にも奇妙なマラソン大会" width="204" height="300" /></a><br /><span class="topPh3cap">『世にも奇妙なマラソン大会』（高野秀行／本の雑誌社）、定価1680円（税込）。今ではマラソンに対する興味も失ってしまったというのも適当でいい。</span></p>
<h3 class="data">UPDATE&nbsp;2011/07/04</h3>
<p></p>
<p class="p1em">
　マラソンとか登山とか、やる人の気が知れない。42キロも移動するなら車か電車に乗るべきだし、山なんか登ってもどうせ下りてくるだけではないか。なんでわざわざしんどい思いをするのか、まったく意味がわからない。<br />
　いや、ゴールしたとき、頂上に立ったときの達成感は何物にも代えがたいんだよ、と言う人もいよう。が、私だって富士山に登ったことはあるし、マラソンは無理だが新宿から青梅までを歩く「かち歩き大会」に参加したこともある。もちろんどちらも取材だが、特に感動もなければもう一度やりたいとも思わなかった。<br />
　しかし、世の中には奇特な人がいるもので、誰に頼まれたわけでもなく、ジョギング程度の経験しかないのに、いきなりフルマラソンに出場しようというのである。<span id="more-2015"></span>しかも、開催地はサハラ砂漠。そんなところを42キロも走ろうなんて、奇特というより無謀、はっきり言えばアホである。<br />
　そんなアホとしか言いようのない挑戦の一部始終を記したのが本書。まあ、結果的にはこうして本になっているわけで、仕事の一環には違いない。にしても、インターネットで見つけた詳細不明なマラソン大会に後先考えず申し込み、３週間弱の準備期間で本当に参加してしまうのだから、その蛮勇には呆れるほかない。<br />
　なぜサハラ砂漠でマラソンかというと、実はちゃんと理由があって、西サハラの独立運動と難民問題を世界にアピールするための大会なのだ。そこに著者は興味を惹かれたのであり、大会の舞台となった難民キャンプの現状についての観察＆考察もしっかり盛り込まれている。そういう意味では立派な国際情勢ルポなのだが、著者ならではのズッコケ文体のおかげで堅苦しさは感じない。<br />
　もちろん大会そのものも、タイトルどおり“世にも奇妙”だ。レースの過酷さの割にアバウトな運営に驚かされ、超ド級に方向音痴なスペイン女性など個性豊かな参加者たちの言動に含み笑いを誘われる。そして何より、自業自得とはいえ〈世界中の猛者の中に自分一人超初心者〉という状況に置かれ、不安と高揚が交錯して何だかよくわからないことになっている著者の姿に思わず吹き出す。<br />
　これまでも世界の辺境で体を張った取材をしてきた著者であるが、単純な体力勝負としては今回が一番キツかったのではないか。なんでわざわざこんなことを……と思うけど、やってみなければわからないことは確かにある。砂地は細かいステップより大きなストライドで走ったほうがいいとか、「サハラ・リブレ、サハラ・リブレ（自由のサハラ）」と念仏のように唱えてみたら呼吸が楽になったとか、著者がレース中に苦し紛れに編み出した砂漠走行術は、もし砂漠を走ることがあったら参考にしたい。<br />
　しかし、個人的に「この人アホだなー」と心底感銘を受けたのは、実はマラソンよりも同時収録の「名前変更物語」のほうである。うっかりインドに密入国して強制送還されたことがある著者は、インド入管のブラックリストに載ってしまい、二度とインドに入国できない身となった。が、何としてもインドで怪魚ウモッカを探したい。よし、パスポートの名前を変更しよう、と考えたのだ。<br />
　そこでまず何をしたかというと、妻への土下座である。一度離婚してから再婚し、その際、妻の側の姓を名乗ろうという寸法だ。が、いろいろあってこの作戦は頓挫。じゃあ、名前の読み方を「ヒデユキ」ではなく「シュウコウ」に変え、それで新たにパスポートを申請しよう、ということになるのだが……。<br />
　結果がどうだったかは置いといて、旅券課に提出する書類に書いた「名前変更の理由」が素晴らしい。〈ノンフィクション作家なのに、嘘のオンパレードになってしまった〉との自虐の弁には笑ったが、よくまあこれだけデタラメを書けたもんだと逆に尊敬してしまう。４つ挙げた理由のうち３つめまではまあいいとして、すごいのは４つめだ。<br />
〈以前、ブラジルの「ヌメロジア」という名前占いの占い師に「その名前はよくない。四十代前半に命に影響のある病気になるから名前を変えたほうがいい」と言われた。今、実際に原因不明の体調不良がつづき、その占いが気になってしかたない〉<br />
　……こんな理由が通るわけあるかー！　何だよ、「ヌメロジア」って。まったく小学生男子レベルの発想である。<br />
　この読み方変更作戦も、最終的には自業自得のややこしい事態となるのだが、やろうと決めたらとことんやってしまう暴走力は、ある意味、美しい。<br />
〈やりかけたことを途中でやめる機能が私にはついていないらしいのだ。やめるどころか、ますます勢いよく間違った方向に突っ込んでいく〉と著者は言う。しかし、間違った方向でもとことん突き進めば、ぐるっと回って元の場所に戻ってくるものだ。しかも、その手にいろんなおみやげを持って帰る。それこそ辺境作家・高野秀行の資質だろう。
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新保信長<br />
1964年、大阪生まれ。編集者＆ライター。阪神ファン。著書『笑う新聞』『笑う入試問題』『東大生はなぜ〈一応、東大です〉と言うのか？』『国歌斉唱♪』ほか。
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<p>&nbsp;<br />
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<div class="amazlet-detail">高野 秀行 <br />本の雑誌社 <br />売り上げランキング: 56349</div>
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		<title>　元祖！天才バカ本　file.011●『妄想工作』</title>
		<link>http://www.weeklyworldnews.jp/?p=1909</link>
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		<pubDate>Mon, 16 May 2011 04:22:25 +0000</pubDate>
		<dc:creator>WWN_JPE</dc:creator>
				<category><![CDATA[元祖！天才バカ本]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://www.weeklyworldnews.jp/?p=1909</guid>
		<description><![CDATA[『妄想工作』（乙幡啓子／廣済堂出版／2008年12月9日初版）、定価1260円（税込）。スピン（しおり紐）がムダに２本も付いてるのも著者のアイデアか？
UPDATE&#160;2011/05/16


　『大辞泉』によれば、「妄想」とは「根拠もなくあれこれと想像すること」「根拠のないありえない内容であるにもかかわらず確信をもち、事実や論理によって訂正することができない主観的な信念」とある。楽しい妄想、エロい妄想、危険な妄想、中身はいろいろあるにせよ、基本的には頭の中だけで完結し、実現しないのが妄想ってものだ。
　しかし、それを妄想で終わらせず、工夫や努力で実現してしまう人が稀にいる。たとえばエジソンだって、「火を使わずに明るくできたら便利だなー」「音楽を保存して好きなときに聞けたらいいよなー」とか考えてただけなら、ただの妄想家にすぎない。そこから実際に電球や蓄音機を作ったからこそ天才と言われているわけだ。
　そういう意味では、本書の著者も天才と呼べなくもない。『妄想工作』というタイトルどおり、自分の妄想を実際にカタチにしてしまっているのだから。
　ただ、その妄想の中身が天才と紙一重。〈オリンピック級の幅跳びを練習しないでできるようになりたい〉〈グミキャンディを使って豪華なアクセサリーを作りたい〉〈バットがしなるほどのマンガのようなバッティングをしてみたい〉……って、小学４年生の七夕のお願いか！　およそ世の中の役に立たないどころか、何の意味があるのかさえわからない。
　ていうか、そもそも〈オリンピック級の幅跳びを練習しないでできるようになりたい〉という妄想自体、何のこっちゃって話である。これはつまり運動の苦手な著者が、助走から踏み切り、空中姿勢、着地までを静止ポーズで１枚ずつ写真に撮り、あとで合成して“いかにもカッコよく跳んでいるかのような姿”を連続写真風に再現しようという試み。公園の砂場で、パラパラ漫画のように少しずつ〈跳んでるかのような停止姿勢〉をとり続けるマヌケさたるや、とてもイイ大人がやることとは思えない。
　が、完成した写真を見ると、これが結構それっぽく見えるから驚きだ。踏み切りと着地部分は晴れてるのに、真ん中の跳躍部分が曇っているという怪奇現象も、〈すべてのポーズを撮影するのに、およそ３時間かかったからです〉という説明を聞けば納得。って、こんなことを延々３時間もやってたの!?　合成作業にも相当時間がかかっただろうから、コスト・パフォーマンスを考えたらやってられない。このムダな情熱は、いったいどこから出てくるのか。しかも、普通に跳ぶパターンだけじゃなく、カメラ目線バージョン、チラ見バージョンも作ってて、もうアホとしか言いようがない。
　手間ということでは、サーモグラフィ柄のセーターを作る回も呆れた。温度の高いところは赤く、低いところは青く見えるサーモグラフィ。それを柄にしたセーターを着たら、暖かそうに見えるんじゃないか……というわけだが、まず表計算ソフトのエクセルで編み図を作るだけで丸２日。そこから６色の毛糸でもって編み始めるも、細かく色分けされているため非常に手間がかかり、３週間以上も〈座りっぱなしで編みっぱなし〉だったという。そこまでして完成した労作だが、結果はビミョー。〈よくよく冷静になって考えたら、ふつうに暖色の毛糸で編めばそりゃ「あったかそう」に見えるだろうし、逆もまた真なり。わざわざサーモグラフィ柄にしなくてもよかったのかもしれない。がーん〉って、読んでるほうも「がーん」ですわ。
　ほかにも、黄色い塩ビ板で「キャー」という文字を切り出して“黄色い声”を作ってみたり、グミキャンディで作ったゴージャスなネックレスを着けて写真スタジオで本格的に撮影してみたりと、やりたい放題。一見遊んでるみたいだし、実際、楽しんでやってる部分もあるだろう。が、こういうくだらないネタほど本気でやらないと、見ているほうがシラけてしまうし、やってるほうも逆にツラい。その点、本書の工作は本気である。結果はイマイチなこともあるけれど、砂でボウリングピンを作ろうという思いつきのために、ポリエステル樹脂、硬化剤、雛型剤、液体ラッカー、硬質ウレタン、アセトンを買いそろえるなんて、本気でなければできないし、やらない。
　そして、何より注目すべきは、著者の妄想力そのものだ。ハロウィンのカボチャを日本の幽霊顔にしてみるとか、いろんなものに赤いマフラーをつけてカッコよくしてみるとか、常人の斜め上をいく発想に腰がくだける。
　電動発泡スチロールカッターやらルーター（細かい溝彫りなどに使う電動工具）やらハンダごてやら、一般的な女性にとってはあまり縁のない道具を駆使して工作する著者の姿には、ある種の萌え要素がなくもない。まあ、だからといって、本書がきっかけで“工作ガール”ブームが来るかというと、そんなことは絶対ないと思うけど。

&#160;
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新保信長
1964年、大阪生まれ。編集者＆ライター。阪神ファン。著書『笑う新聞』『笑う入試問題』『東大生はなぜ〈一応、東大です〉と言うのか？』『国歌斉唱♪』ほか。

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妄想工作
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]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p class="size-full wp-image-34 alignleft topPh3 size-thumbnail"><a href="http://www.weeklyworldnews.jp/?p=1909"><img   src="/wp-content/uploads/2012/04/mouso_kosaku.jpg" alt="妄想工作" title="妄想工作" width="204" height="270" /></a><br /><span class="topPh3cap">『妄想工作』（乙幡啓子／廣済堂出版／2008年12月9日初版）、定価1260円（税込）。スピン（しおり紐）がムダに２本も付いてるのも著者のアイデアか？</span></p>
<h3 class="data">UPDATE&nbsp;2011/05/16</h3>
<p></p>
<p class="p1em">
　『大辞泉』によれば、「妄想」とは「根拠もなくあれこれと想像すること」「根拠のないありえない内容であるにもかかわらず確信をもち、事実や論理によって訂正することができない主観的な信念」とある。楽しい妄想、エロい妄想、危険な妄想、中身はいろいろあるにせよ、基本的には頭の中だけで完結し、実現しないのが妄想ってものだ。<span id="more-1909"></span><br />
　しかし、それを妄想で終わらせず、工夫や努力で実現してしまう人が稀にいる。たとえばエジソンだって、「火を使わずに明るくできたら便利だなー」「音楽を保存して好きなときに聞けたらいいよなー」とか考えてただけなら、ただの妄想家にすぎない。そこから実際に電球や蓄音機を作ったからこそ天才と言われているわけだ。<br />
　そういう意味では、本書の著者も天才と呼べなくもない。『妄想工作』というタイトルどおり、自分の妄想を実際にカタチにしてしまっているのだから。<br />
　ただ、その妄想の中身が天才と紙一重。〈オリンピック級の幅跳びを練習しないでできるようになりたい〉〈グミキャンディを使って豪華なアクセサリーを作りたい〉〈バットがしなるほどのマンガのようなバッティングをしてみたい〉……って、小学４年生の七夕のお願いか！　およそ世の中の役に立たないどころか、何の意味があるのかさえわからない。<br />
　ていうか、そもそも〈オリンピック級の幅跳びを練習しないでできるようになりたい〉という妄想自体、何のこっちゃって話である。これはつまり運動の苦手な著者が、助走から踏み切り、空中姿勢、着地までを静止ポーズで１枚ずつ写真に撮り、あとで合成して“いかにもカッコよく跳んでいるかのような姿”を連続写真風に再現しようという試み。公園の砂場で、パラパラ漫画のように少しずつ〈跳んでるかのような停止姿勢〉をとり続けるマヌケさたるや、とてもイイ大人がやることとは思えない。<br />
　が、完成した写真を見ると、これが結構それっぽく見えるから驚きだ。踏み切りと着地部分は晴れてるのに、真ん中の跳躍部分が曇っているという怪奇現象も、〈すべてのポーズを撮影するのに、およそ３時間かかったからです〉という説明を聞けば納得。って、こんなことを延々３時間もやってたの!?　合成作業にも相当時間がかかっただろうから、コスト・パフォーマンスを考えたらやってられない。このムダな情熱は、いったいどこから出てくるのか。しかも、普通に跳ぶパターンだけじゃなく、カメラ目線バージョン、チラ見バージョンも作ってて、もうアホとしか言いようがない。<br />
　手間ということでは、サーモグラフィ柄のセーターを作る回も呆れた。温度の高いところは赤く、低いところは青く見えるサーモグラフィ。それを柄にしたセーターを着たら、暖かそうに見えるんじゃないか……というわけだが、まず表計算ソフトのエクセルで編み図を作るだけで丸２日。そこから６色の毛糸でもって編み始めるも、細かく色分けされているため非常に手間がかかり、３週間以上も〈座りっぱなしで編みっぱなし〉だったという。そこまでして完成した労作だが、結果はビミョー。〈よくよく冷静になって考えたら、ふつうに暖色の毛糸で編めばそりゃ「あったかそう」に見えるだろうし、逆もまた真なり。わざわざサーモグラフィ柄にしなくてもよかったのかもしれない。がーん〉って、読んでるほうも「がーん」ですわ。<br />
　ほかにも、黄色い塩ビ板で「キャー」という文字を切り出して“黄色い声”を作ってみたり、グミキャンディで作ったゴージャスなネックレスを着けて写真スタジオで本格的に撮影してみたりと、やりたい放題。一見遊んでるみたいだし、実際、楽しんでやってる部分もあるだろう。が、こういうくだらないネタほど本気でやらないと、見ているほうがシラけてしまうし、やってるほうも逆にツラい。その点、本書の工作は本気である。結果はイマイチなこともあるけれど、砂でボウリングピンを作ろうという思いつきのために、ポリエステル樹脂、硬化剤、雛型剤、液体ラッカー、硬質ウレタン、アセトンを買いそろえるなんて、本気でなければできないし、やらない。<br />
　そして、何より注目すべきは、著者の妄想力そのものだ。ハロウィンのカボチャを日本の幽霊顔にしてみるとか、いろんなものに赤いマフラーをつけてカッコよくしてみるとか、常人の斜め上をいく発想に腰がくだける。<br />
　電動発泡スチロールカッターやらルーター（細かい溝彫りなどに使う電動工具）やらハンダごてやら、一般的な女性にとってはあまり縁のない道具を駆使して工作する著者の姿には、ある種の萌え要素がなくもない。まあ、だからといって、本書がきっかけで“工作ガール”ブームが来るかというと、そんなことは絶対ないと思うけど。
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<p class="p2em">
新保信長<br />
1964年、大阪生まれ。編集者＆ライター。阪神ファン。著書『笑う新聞』『笑う入試問題』『東大生はなぜ〈一応、東大です〉と言うのか？』『国歌斉唱♪』ほか。
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		<item>
		<title>元祖！天才バカ本　file.010●『笑う英会話』</title>
		<link>http://www.weeklyworldnews.jp/?p=1706</link>
		<comments>http://www.weeklyworldnews.jp/?p=1706#comments</comments>
		<pubDate>Sun, 20 Mar 2011 13:06:41 +0000</pubDate>
		<dc:creator>WWN_JPE</dc:creator>
				<category><![CDATA[元祖！天才バカ本]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://www.weeklyworldnews.jp/?p=1706</guid>
		<description><![CDATA[『笑う英会話』（草下シンヤ・北園大園／彩図社）、定価1000円（税込）。イラストはエモリハルヒコ。
UPDATE&#160;2011/03/20


　もう８年前になるが、『笑う入試問題』という本を書いた。作るほうも解くほうも真剣に取り組むはずの入試問題のなかに、どうも妙なのが交じっている。答えようのないテーマを課す小論文、ギャグとしか思えない選択肢問題、出題者の趣味丸出しのカルトＱみたいな問題、受験生をおちょくってるかのような問題……。その手の珍問・奇問を集め、ツッコミを入れた本である。
　残念ながらあまり売れなかったが（『タモリ倶楽部』のネタにもなったのに……）、例の京大入試カンニング騒動に便乗してツイッターで宣伝したら、アマゾンで１冊か２冊売れたようで、やはり何でも言ってみるものだ。
　そんな幻の名著（自画自賛）と似たタイトルの本書。中身のほうもわりと似ていて、裏表紙の紹介文には〈英語の参考書や辞書、ハウツー本に載る例文集。一見何の変哲もない文章ばかりかと思いきや、そこには珠玉の“迷文”の数々が潜んでいた！〉とある。本来マジメであるはずのものに紛れ込むマヌケ事象を拾い出してツッコミを入れるというスタンスは拙著と共通だ。
　ページを開くと、いきなり〈私のはげが始まったのは大学時代です〉という例文が目に飛び込んできて、思わず噴いた。『自分のすべてを英語で言える本　基本編』に載ってた例文らしいが、そんなことまで英語で言わんでも……。これに対して〈私のはげが始まったのも大学時代です〉という著者の捨て身のコメントにも泣き笑い。
　１ページに日本語の例文ひとつと英語訳、それにイラストと著者の一言コメントが添えられたシンプルな構成。読み物というより小ネタ集といった感じだが、次から次へと繰り出されるネタ＝例文が地味に可笑しく、ツッコミ心を刺激するのだ。
　たとえば、こんな具合である。
〈ブレーキが利かなくなったかもしれない〉って、冷静に言ってる場合か！
〈10個中９個は欠陥商品でした〉って、そんな会社５秒でつぶれるわ！
〈あの半分死にかけてやせこけた犬を見てごらん〉って、見てないで助けてやれよ！
〈妻が台所で酒を飲むのをやめてくれたらなあ〉〈どうすれば妻をオーガスムに達してやることができますか？〉って、知らんがな……。
　さらには、〈ジョンは元を取るためにそのレンタルＤＶＤを繰り返し繰り返し見た〉〈トライアスロンに買い物用の自転車で出ようと思うんだ〉なんてアホ丸出しな例文も登場。〈刀を持ったやくざが、昔私の家に住んでいた〉〈彼は眠っているゴリラを悩まし続けた〉とは、いったいどんなシチュエーションなのか。
　出典と併せて見ると味わいが増すネタもあって、〈この本を盗んでいくよ〉は『日常生活でネイティブがよく使う英語表現』掲載の例文。アチラでは本の万引きはそんなに日常的なことなのか。同様に『ＣＤ３枚付　よく使う話しことばの英単語』からは〈アメリカでは、初めてセックスをするのは何歳ですか？〉なんて例文が。いくら性に対してあけっぴろげなアメリカ人でも、面と向かってこんなこと聞かれたら怒るのでは？
『ＣＤ付き　英語　大人の会話集』に載っていたという〈本当は不法滞在なの？〉。こんなことを会話のなかでサラッと聞けたら、そりゃあ大人だ。『海外旅行必携！　サバイバル英会話　いざというときに使える表現550』に掲載の〈生ガキにアレルギーがあるのですが、昨晩たくさん食べてしまいました。今日はとても体調が悪いです〉ってのも、確かに「いざというときに使える」かもしれないが、同情はしてもらえないだろう。
　とにかく全編、この手の例文がぎっしり。英語を学ぶというマジメな目的で作られたはずの辞書や参考書に、なぜこんなマヌケな例文が載っているのか？
　それは、辞書だろうが参考書だろうが、結局は生身の人間が書いているからだ。別に言いたいこと、伝えたいことがあるわけでもないのに、特定の単語や熟語、慣用句を織り込んだ文章を強引にでも作らねばならないのだから、時にはありえないシチュエーションや「そんな奴はおらへんやろ」（(c)大木こだま）的なものが出てくるのも無理はない。
　また、客観的であろうとしながら、つい書き手の主観が顔をのぞかせてしまうという側面もある。人間、思いつきもしないことを文章化はできない。つまり、〈私のはげが始まったのは大学時代です〉という例文を考えた人は、きっと若い頃から薄毛に悩んでいたはずで、〈ジョンは元を取るためにそのレンタルＤＶＤを繰り返し繰り返し見た〉と書いた人は、ケチな人に違いないのだ。
　……な～んて理屈をこねているから私の本は売れないのかも。その点、本書は、珍妙な例文とトボケたイラスト、毒気の効いたコメントを、ただ楽しめばそれでいい。評判がよかったのか、文庫化されて、さらに第二弾も出ている模様。
　いいところに目をつけたなあ、と感心しつつ、正直ちょっと悔しくもある。
&#160;
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新保信長
1964年、大阪生まれ。編集者＆ライター。阪神ファン。著書『笑う新聞』『笑う入試問題』『東大生はなぜ〈一応、東大です〉と言うのか？』『国歌斉唱♪』ほか。

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笑う英会話―参考書や英会話本に載っている
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]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p class="size-full wp-image-34 alignleft topPh3 size-thumbnail"><a href="http://www.weeklyworldnews.jp/?p=1706"><img   src="/wp-content/uploads/2011/03/waraueikaiwa_m.jpg" alt="笑う英会話" title="笑う英会話" width="204" height="335" /></a><br /><span class="topPh3cap">『笑う英会話』（草下シンヤ・北園大園／彩図社）、定価1000円（税込）。イラストはエモリハルヒコ。</span></p>
<h3 class="data">UPDATE&nbsp;2011/03/20</h3>
<p></p>
<p class="p1em">
　もう８年前になるが、『笑う入試問題』という本を書いた。作るほうも解くほうも真剣に取り組むはずの入試問題のなかに、どうも妙なのが交じっている。答えようのないテーマを課す小論文、ギャグとしか思えない選択肢問題、出題者の趣味丸出しのカルトＱみたいな問題、受験生をおちょくってるかのような問題……。その手の珍問・奇問を集め、ツッコミを入れた本である。<span id="more-1706"></span><br />
　残念ながらあまり売れなかったが（『タモリ倶楽部』のネタにもなったのに……）、例の京大入試カンニング騒動に便乗してツイッターで宣伝したら、アマゾンで１冊か２冊売れたようで、やはり何でも言ってみるものだ。<br />
　そんな幻の名著（自画自賛）と似たタイトルの本書。中身のほうもわりと似ていて、裏表紙の紹介文には〈英語の参考書や辞書、ハウツー本に載る例文集。一見何の変哲もない文章ばかりかと思いきや、そこには珠玉の“迷文”の数々が潜んでいた！〉とある。本来マジメであるはずのものに紛れ込むマヌケ事象を拾い出してツッコミを入れるというスタンスは拙著と共通だ。<br />
　ページを開くと、いきなり〈私のはげが始まったのは大学時代です〉という例文が目に飛び込んできて、思わず噴いた。『自分のすべてを英語で言える本　基本編』に載ってた例文らしいが、そんなことまで英語で言わんでも……。これに対して〈私のはげが始まったのも大学時代です〉という著者の捨て身のコメントにも泣き笑い。<br />
　１ページに日本語の例文ひとつと英語訳、それにイラストと著者の一言コメントが添えられたシンプルな構成。読み物というより小ネタ集といった感じだが、次から次へと繰り出されるネタ＝例文が地味に可笑しく、ツッコミ心を刺激するのだ。<br />
　たとえば、こんな具合である。<br />
〈ブレーキが利かなくなったかもしれない〉って、冷静に言ってる場合か！<br />
〈10個中９個は欠陥商品でした〉って、そんな会社５秒でつぶれるわ！<br />
〈あの半分死にかけてやせこけた犬を見てごらん〉って、見てないで助けてやれよ！<br />
〈妻が台所で酒を飲むのをやめてくれたらなあ〉〈どうすれば妻をオーガスムに達してやることができますか？〉って、知らんがな……。<br />
　さらには、〈ジョンは元を取るためにそのレンタルＤＶＤを繰り返し繰り返し見た〉〈トライアスロンに買い物用の自転車で出ようと思うんだ〉なんてアホ丸出しな例文も登場。〈刀を持ったやくざが、昔私の家に住んでいた〉〈彼は眠っているゴリラを悩まし続けた〉とは、いったいどんなシチュエーションなのか。<br />
　出典と併せて見ると味わいが増すネタもあって、〈この本を盗んでいくよ〉は『日常生活でネイティブがよく使う英語表現』掲載の例文。アチラでは本の万引きはそんなに日常的なことなのか。同様に『ＣＤ３枚付　よく使う話しことばの英単語』からは〈アメリカでは、初めてセックスをするのは何歳ですか？〉なんて例文が。いくら性に対してあけっぴろげなアメリカ人でも、面と向かってこんなこと聞かれたら怒るのでは？<br />
『ＣＤ付き　英語　大人の会話集』に載っていたという〈本当は不法滞在なの？〉。こんなことを会話のなかでサラッと聞けたら、そりゃあ大人だ。『海外旅行必携！　サバイバル英会話　いざというときに使える表現550』に掲載の〈生ガキにアレルギーがあるのですが、昨晩たくさん食べてしまいました。今日はとても体調が悪いです〉ってのも、確かに「いざというときに使える」かもしれないが、同情はしてもらえないだろう。<br />
　とにかく全編、この手の例文がぎっしり。英語を学ぶというマジメな目的で作られたはずの辞書や参考書に、なぜこんなマヌケな例文が載っているのか？<br />
　それは、辞書だろうが参考書だろうが、結局は生身の人間が書いているからだ。別に言いたいこと、伝えたいことがあるわけでもないのに、特定の単語や熟語、慣用句を織り込んだ文章を強引にでも作らねばならないのだから、時にはありえないシチュエーションや「そんな奴はおらへんやろ」（(c)大木こだま）的なものが出てくるのも無理はない。<br />
　また、客観的であろうとしながら、つい書き手の主観が顔をのぞかせてしまうという側面もある。人間、思いつきもしないことを文章化はできない。つまり、〈私のはげが始まったのは大学時代です〉という例文を考えた人は、きっと若い頃から薄毛に悩んでいたはずで、〈ジョンは元を取るためにそのレンタルＤＶＤを繰り返し繰り返し見た〉と書いた人は、ケチな人に違いないのだ。<br />
　……な～んて理屈をこねているから私の本は売れないのかも。その点、本書は、珍妙な例文とトボケたイラスト、毒気の効いたコメントを、ただ楽しめばそれでいい。評判がよかったのか、文庫化されて、さらに第二弾も出ている模様。<br />
　いいところに目をつけたなあ、と感心しつつ、正直ちょっと悔しくもある。</p>
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新保信長<br />
1964年、大阪生まれ。編集者＆ライター。阪神ファン。著書『笑う新聞』『笑う入試問題』『東大生はなぜ〈一応、東大です〉と言うのか？』『国歌斉唱♪』ほか。
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<p>&nbsp;<br />
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<div class="amazlet-detail">草下 シンヤ 北園 大園 <br />彩図社 <br />売り上げランキング: 364767</div>
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		<item>
		<title>　元祖！天才バカ本　file.009●『こどもの発想。』</title>
		<link>http://www.weeklyworldnews.jp/?p=1624</link>
		<comments>http://www.weeklyworldnews.jp/?p=1624#comments</comments>
		<pubDate>Sat, 26 Feb 2011 13:21:33 +0000</pubDate>
		<dc:creator>WWN_JPE</dc:creator>
				<category><![CDATA[元祖！天才バカ本]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://www.weeklyworldnews.jp/?p=1624</guid>
		<description><![CDATA[『こどもの発想。』（天久聖一／アスペクト）、定価1050円（税込）。デザインも遊び心たっぷり。各章扉の解説文の太字にも要注目だ！
UPDATE&#160;2011/02/26


　あまりのバカバカしさゆえ、逆に「あんたはエライ！」と賛嘆せずにいられない“天才的にバカな本”、略して「天才バカ本」を紹介する、というコンセプトで始めたこのコーナー。これまで紹介してきた本は、いずれもイイ大人がバカなことを真剣にやってるところに価値があるもので、バカと言っても本当のバカが書いた本（ビジネス書とか自己啓発本とかであるでしょ？）はもとより相手にしないのであった。
　しかし、今回ご紹介する本は、ちょっと例外というか変わり種。正真正銘のバカが書いたものが、なんと直筆のまま掲載されている。筆跡からしていかにも頭悪そうな感じだが、書いてる中身もひたすらバカ。でも、そのバカさ加減がどこか懐かしくて笑っちゃう――という不思議な本なのである。
　それもそのはず、本書の主役は小学生男子。子供向けマンガ誌『コロコロコミック』の伝説的投稿コーナー「コロコロバカデミー」に寄せられた作品の中から厳選の名作を集めたものなのだ。
　たとえば、織田信長の肖像画を見せて〈右の人物にあなたの考えたニックネームをつけなさい〉というお題では、〈たんきちゃん〉〈あけちみつひでに殺されたバカ〉といった身もフタもないものから、〈顔立ながしょう軍〉〈おでこデカ・イプリオ〉など見たまんまの回答、さらには〈ライターを100しゅるいあつめる人〉なんて意味不明なものまで、フリーダムな答えが続出。同様のお題で、シェークスピアに〈毛たまご〉というのは納得だが、チンギス・ハンに〈サイコロで必ず６をだす人〉、バッハに〈ヤングムーチョ〉とは、いったい何を考えておるのか。
〈ベートーベンの代表曲をまちがえて答えなさい〉というお題では、〈かんきせんは回る〉〈50ｍの高さからキムチが落ちた〉といった前衛的楽曲が発表され、〈夏目漱石の代表作をひとつ答えなさい〉と言われれば、〈ベンキに足をつっこんだら！〉〈きみのうんこはクレオパトラ〉と文豪が吐血しそうな下ネタを炸裂させる。
　何しろ敵は小学生男子だから、この手の下ネタが大好きだ。どんなお題でもすぐに、うんこ、しっこ、ちんこ、おしり、おならといった要素を盛り込んでしまう。〈エジソンの発明品をひとつ答えなさい〉では〈１ｍちょうどのチンゲ〉〈ケツふいた花柄ハンカチ〉。〈孫悟空の武器はなんですか？〉と問われれば、〈オナラスプレー〉〈うんちのはんこ〉。〈オーケストラの指揮者が手に持っているものはなんですか？〉なら、〈木のささったうんこ〉〈ウンコが少しついているかれた花〉……って、お前らホント、バカだなー（笑）。
　まさにナチュラルボーン・バカの実力をまざまざと見せつけてくれる小学生男子たち。しかし、その一方で、大人の頭からは決して出てこない天才的発想にも驚かされる。夏目漱石の代表作で〈原始人と再会〉とか、エジソンの発明品で〈十六茶〉とか、孫悟空の武器で〈イタんでる歯ブラシ〉とか、そんなの絶対思いつかない！　〈桃太郎の家来になった動物はなんですか？〉と聞かれて〈かおダニ〉と答えることができますか!?
　破壊力あるストレートなネタと、じんわり効いてくるシュールなネタとの絶妙のコンビネーション。この緩急自在の波状攻撃には、証言台に立たされた小沢一郎だって笑うだろう。言葉では説明しづらい“お絵描きネタ”も満載で、本編に収まりきらなかった作品がちりばめられた見返し部分や章扉の裏側も見逃せない。
　もちろん、一番すごいのは投稿した子供たちだが、彼らの秘孔を突くような的確なお題を出し、膨大な数の投稿から秀逸な作品をセレクトした著者の功績も大。この手のネタを大量に見ていると、何が面白いのかわからなくなってくるものだが、そこは『バカはサイレンで泣く』『味写入門』などで知られる投稿界の巨匠・天久聖一だけあって、選択眼に曇りはない。しかも、単行本化の話が一度ポシャったにもかかわらず、段ボール何箱分もの投稿ハガキを捨てずに取っておいたというのも立派。最近流行りの「断捨離」とかしてたら、この本は世に出ていないのだから。
　あとがきで著者は、今は成人してるはずの投稿者たちについて、〈果たして彼らは当時のことを覚えているのでしょうか。ハガキを出したことは覚えていても、ほとんどの子供たちは、なにを書いたのかなど、とっくの昔に忘れているに違いありません〉と述べている。まあ、仮に覚えていたとしても、本書を見て「コレ、俺が投稿したんだよ！」とは、恥ずかしくて言えないと思うけど。シンデレラがお城に忘れてきたものが〈しっこまみれのワゴム〉って……。

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新保信長
1964年、大阪生まれ。編集者＆ライター。阪神ファン。著書『笑う新聞』『笑う入試問題』『東大生はなぜ〈一応、東大です〉と言うのか？』『国歌斉唱♪』ほか。

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こどもの発想。「コロコロバカデミー」ベストセレクション
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天久聖一 アスペクト 売り上げランキング: 693

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]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p class="size-full wp-image-34 alignleft topPh3 size-thumbnail"><a href="http://www.weeklyworldnews.jp/?p=1624"><img   src="/wp-content/uploads/2011/02/kodomonohasou_m.jpg" alt="こどもの発想" title="こどもの発想" width="204" height="284" /></a><br /><span class="topPh3cap">『こどもの発想。』（天久聖一／アスペクト）、定価1050円（税込）。デザインも遊び心たっぷり。各章扉の解説文の太字にも要注目だ！</span></p>
<h3 class="data">UPDATE&nbsp;2011/02/26</h3>
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　あまりのバカバカしさゆえ、逆に「あんたはエライ！」と賛嘆せずにいられない“天才的にバカな本”、略して「天才バカ本」を紹介する、というコンセプトで始めたこのコーナー。これまで紹介してきた本は、いずれもイイ大人がバカなことを真剣にやってるところに価値があるもので、バカと言っても本当のバカが書いた本（ビジネス書とか自己啓発本とかであるでしょ？）はもとより相手にしないのであった。<br />
　しかし、今回ご紹介する本は、ちょっと例外というか変わり種。正真正銘のバカが書いたものが、なんと直筆のまま掲載されている。筆跡からしていかにも頭悪そうな感じだが、書いてる中身もひたすらバカ。でも、そのバカさ加減がどこか懐かしくて笑っちゃう――という不思議な本なのである。<span id="more-1624"></span><br />
　それもそのはず、本書の主役は小学生男子。子供向けマンガ誌『コロコロコミック』の伝説的投稿コーナー「コロコロバカデミー」に寄せられた作品の中から厳選の名作を集めたものなのだ。<br />
　たとえば、織田信長の肖像画を見せて〈右の人物にあなたの考えたニックネームをつけなさい〉というお題では、〈たんきちゃん〉〈あけちみつひでに殺されたバカ〉といった身もフタもないものから、〈顔立ながしょう軍〉〈おでこデカ・イプリオ〉など見たまんまの回答、さらには〈ライターを100しゅるいあつめる人〉なんて意味不明なものまで、フリーダムな答えが続出。同様のお題で、シェークスピアに〈毛たまご〉というのは納得だが、チンギス・ハンに〈サイコロで必ず６をだす人〉、バッハに〈ヤングムーチョ〉とは、いったい何を考えておるのか。<br />
〈ベートーベンの代表曲をまちがえて答えなさい〉というお題では、〈かんきせんは回る〉〈50ｍの高さからキムチが落ちた〉といった前衛的楽曲が発表され、〈夏目漱石の代表作をひとつ答えなさい〉と言われれば、〈ベンキに足をつっこんだら！〉〈きみのうんこはクレオパトラ〉と文豪が吐血しそうな下ネタを炸裂させる。<br />
　何しろ敵は小学生男子だから、この手の下ネタが大好きだ。どんなお題でもすぐに、うんこ、しっこ、ちんこ、おしり、おならといった要素を盛り込んでしまう。〈エジソンの発明品をひとつ答えなさい〉では〈１ｍちょうどのチンゲ〉〈ケツふいた花柄ハンカチ〉。〈孫悟空の武器はなんですか？〉と問われれば、〈オナラスプレー〉〈うんちのはんこ〉。〈オーケストラの指揮者が手に持っているものはなんですか？〉なら、〈木のささったうんこ〉〈ウンコが少しついているかれた花〉……って、お前らホント、バカだなー（笑）。<br />
　まさにナチュラルボーン・バカの実力をまざまざと見せつけてくれる小学生男子たち。しかし、その一方で、大人の頭からは決して出てこない天才的発想にも驚かされる。夏目漱石の代表作で〈原始人と再会〉とか、エジソンの発明品で〈十六茶〉とか、孫悟空の武器で〈イタんでる歯ブラシ〉とか、そんなの絶対思いつかない！　〈桃太郎の家来になった動物はなんですか？〉と聞かれて〈かおダニ〉と答えることができますか!?<br />
　破壊力あるストレートなネタと、じんわり効いてくるシュールなネタとの絶妙のコンビネーション。この緩急自在の波状攻撃には、証言台に立たされた小沢一郎だって笑うだろう。言葉では説明しづらい“お絵描きネタ”も満載で、本編に収まりきらなかった作品がちりばめられた見返し部分や章扉の裏側も見逃せない。<br />
　もちろん、一番すごいのは投稿した子供たちだが、彼らの秘孔を突くような的確なお題を出し、膨大な数の投稿から秀逸な作品をセレクトした著者の功績も大。この手のネタを大量に見ていると、何が面白いのかわからなくなってくるものだが、そこは『バカはサイレンで泣く』『味写入門』などで知られる投稿界の巨匠・天久聖一だけあって、選択眼に曇りはない。しかも、単行本化の話が一度ポシャったにもかかわらず、段ボール何箱分もの投稿ハガキを捨てずに取っておいたというのも立派。最近流行りの「断捨離」とかしてたら、この本は世に出ていないのだから。<br />
　あとがきで著者は、今は成人してるはずの投稿者たちについて、〈果たして彼らは当時のことを覚えているのでしょうか。ハガキを出したことは覚えていても、ほとんどの子供たちは、なにを書いたのかなど、とっくの昔に忘れているに違いありません〉と述べている。まあ、仮に覚えていたとしても、本書を見て「コレ、俺が投稿したんだよ！」とは、恥ずかしくて言えないと思うけど。シンデレラがお城に忘れてきたものが〈しっこまみれのワゴム〉って……。
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新保信長<br />
1964年、大阪生まれ。編集者＆ライター。阪神ファン。著書『笑う新聞』『笑う入試問題』『東大生はなぜ〈一応、東大です〉と言うのか？』『国歌斉唱♪』ほか。
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<div class="amazlet-detail">天久聖一 <br />アスペクト <br />売り上げランキング: 693</div>
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		<item>
		<title>元祖！天才バカ本　file.008●『フクシ伝説　うちのとーちゃんは三冠王だぞ！』</title>
		<link>http://www.weeklyworldnews.jp/?p=1508</link>
		<comments>http://www.weeklyworldnews.jp/?p=1508#comments</comments>
		<pubDate>Sat, 29 Jan 2011 03:00:33 +0000</pubDate>
		<dc:creator>WWN_JPE</dc:creator>
				<category><![CDATA[元祖！天才バカ本]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://www.weeklyworldnews.jp/?p=1508</guid>
		<description><![CDATA[『フクシ伝説　うちのとーちゃんは三冠王だぞ！』（落合福嗣／集英社）、定価1000円（税込）。カバーを外すとフクシ氏と博満氏のドアップ写真が出てくるなど、細かいとこまでサービス満点。そのサービスがうれしいかどうかは別だけど
UPDATE&#160;2011/01/29


　もう、このカバー写真からして反則でしょう。見た瞬間にコーヒー噴いちゃった人も多いのでは？　構図としては普通の家族写真なんだけど、写ってる一家のキャラが濃すぎ。今さら説明するまでもないだろうが、向かって左から、中日・落合博満監督、信子夫人、そして息子の福嗣（以下、フクシ）氏である。
　フクシ氏といえば、ＴＶ番組収録中にテーブルに上がってチンポ丸出しで放尿した、デパートで札束をバラまいて遊んでいた、父・博満氏が巨人に移籍した際、当時背番号６をつけていた篠塚に「その番号、パパにやれよぉー」と迫った……など、知る人ぞ知る“悪童伝説”の持ち主だ。そんな彼が、いつのまにか育ちすぎるほど育って（現在、身長186センチ、体重120キロとか）、こんな本まで出すようになっていたことに、まず驚く。
　口絵カラーには、幼少の頃からのフクシ氏の写真がズラリ。入学式の看板の前で仁王立ちするふてぶてしい面構えは“戦後の闇相場師”級の威圧感だが、２～３歳頃と思しき写真が妙に可愛いのにも驚きだ。
　さらに驚くべきは、フクシ氏の類稀なるボケキャラぶり。本書は、数あるフクシ伝説の真相や記者が繰り出すさまざまなお題について、フクシ氏自身が語っていく形式だが、その回答がいちいち気が利いているのである。
　たとえば尊敬する人を聞かれて、両親に次いで挙げた名前が画家のラッセン。そこでその名前が出てくるだけでも非凡だが、〈彼の描くイルカ、かなりヤバイよね！〉とは、凡人にはなかなか言えないセリフである。好きな言葉は〈いつまでもあると思うな親と金〉。これもフクシ氏が言うと、そうだよねーとうなずくしかない。
　もともと『週刊プレイボーイ』で連載していたコラム「落合福嗣の腹式呼吸」からの抜粋が中心となっているが、〈勇気を出して初めての銀行ＡＴＭ〉という回では、〈これまで一度も銀行のＡＴＭでお金をおろした経験がない〉というフクシ氏が初めてＡＴＭでお金をおろす模様を実況中継。暗証番号がすぐに思い出せなかったりしながらも、見事ミッション成功したフクシ氏は、記者のヒーローインタビューに答えて、〈最初はもっと手こずるかと思ったんですが、やってみると意外と簡単でしたね〉〈とにかく、お金を引き出すことだけに集中しようと思いました〉〈今までＡＴＭ代わりだった両親にも「もうそんなにお金をおいていかなくても大丈夫だからね」って伝えたいですね〉と得意満面。
　もちろん、これをフクシ氏本人が書いているわけではないだろう。本書におけるフクシ氏は、著者というより、ネタにされているだけだ。そのネタを「ここまでやったら失礼じゃない？」という大人の配慮を打ち捨てて、いい意味で悪ノリして料理した編集者の蛮勇が、本書の破壊力を生んでいる。
　が、その一方で、これだけイジられても平気な顔で道化に徹するフクシ氏は、やはりすごいと言わねばなるまい。金正男に似てると言われても、〈昔はむしろ金正日のほうに似てるって言われたんだよね。（略）でも、やっぱり正男よりかは正日に似てるって言われたほうがうれしいよ。だって正日のほうがビッグだから〉と答えるフクシ氏。物理的にデカいだけじゃなく、もしかしたら本当に大物なのかも……!?
　しかし、もっとすごいのが、父・博満氏である。いや、野球ですごいのは当然だが、本書の中でもフクシ氏との対談や、信子夫人も加えての「落合家に訊け！」という人生相談コーナーなどに、しれっと登場しているのだ。そこでの発言が、まさにオレ流。
　早漏に悩む男にフクシ氏が〈前戯で頑張ってみれば？〉と言うと〈いや、前戯じゃなく回数で頑張れ！〉。彼女が自分の親友と浮気してたという男に〈イイじゃないの、別に〉。それに対しフクシ氏が〈とーちゃんは許せるの？〉と聞くと、〈人のことだから言えるんだよ！　しょせん他人事だ!!〉と言い放つ。
　極めつきは、彼女がブスで恥ずかしいという男に〈「オレが捨てたら、こんなブスは誰も拾わない」と心配しているのかもしれないが、世の中には「物好き」ってのがいるから大丈夫だ〉って、落合監督が言うと説得力ありすぎ。ホントに言ったかどうかは別にして、社会的立場のある落合監督が、これらを自分の発言として本に載せることをＯＫするのがすごいのだ。「この親にして、この子あり」とは、よく言ったものである。
　ちなみに、〈フクシ氏は自分がナニ者だと思ってるの？〉という問いに、フクシ氏は〈週プレではコラムやってんだから、そりゃあ今はコラマーでしょ〉と答えている。で、〈それ言うならコラムニストだから（笑）〉と記者にツッコまれていたフクシ氏だが、実は昨年12月10日付の朝日新聞東京朝刊のオピニオン欄「私の視点」というコーナーに「コラムニスト」の肩書で寄稿していた。題して〈嫌われてもオレ流　父の寡黙な仕事を愛する〉って、それオピニオンじゃないから！　「ぼくのお父さん」って作文だから！　
　載せた朝日新聞もどうかと思うけど、やっぱタダ者じゃないわ、フクシ氏……。
 『フクシ伝説　うちのとーちゃんは三冠王だぞ！』（落合福嗣／集英社）

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新保信長
1964年、大阪生まれ。編集者＆ライター。阪神ファン。著書『笑う新聞』『笑う入試問題』『東大生はなぜ〈一応、東大です〉と言うのか？』『国歌斉唱♪』ほか。
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中日ドラゴンズ論 (ベスト新書)
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			<content:encoded><![CDATA[<p class="size-full wp-image-34 alignleft topPh3 size-thumbnail"><a href="http://www.weeklyworldnews.jp/?p=1508"><img   src="/wp-content/uploads/2012/04/Fukushi_densetsu.jpg" alt="元祖！天才バカ本　file.008●『フクシ伝説　うちのとーちゃんは三冠王だぞ！』" title="元祖！天才バカ本　file.008●『フクシ伝説　うちのとーちゃんは三冠王だぞ！』" width="204" height="296" /></a><br /><span class="topPh3cap">『フクシ伝説　うちのとーちゃんは三冠王だぞ！』（落合福嗣／集英社）、定価1000円（税込）。カバーを外すとフクシ氏と博満氏のドアップ写真が出てくるなど、細かいとこまでサービス満点。そのサービスがうれしいかどうかは別だけど</span></p>
<h3 class="data">UPDATE&nbsp;2011/01/29</h3>
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　もう、このカバー写真からして反則でしょう。見た瞬間にコーヒー噴いちゃった人も多いのでは？　構図としては普通の家族写真なんだけど、写ってる一家のキャラが濃すぎ。今さら説明するまでもないだろうが、向かって左から、中日・落合博満監督、信子夫人、そして息子の福嗣（以下、フクシ）氏である。<br />
　フクシ氏といえば、ＴＶ番組収録中にテーブルに上がってチンポ丸出しで放尿した、デパートで札束をバラまいて遊んでいた、父・博満氏が巨人に移籍した際、当時背番号６をつけていた篠塚に「その番号、パパにやれよぉー」と迫った……など、知る人ぞ知る“悪童伝説”の持ち主だ。そんな彼が、いつのまにか育ちすぎるほど育って（現在、身長186センチ、体重120キロとか）、こんな本まで出すようになっていたことに、まず驚く。<br />
　口絵カラーには、幼少の頃からのフクシ氏の写真がズラリ。入学式の看板の前で仁王立ちするふてぶてしい面構えは“戦後の闇相場師”級の威圧感だが、２～３歳頃と思しき写真が妙に可愛いのにも驚きだ。<span id="more-1508"></span><br />
　さらに驚くべきは、フクシ氏の類稀なるボケキャラぶり。本書は、数あるフクシ伝説の真相や記者が繰り出すさまざまなお題について、フクシ氏自身が語っていく形式だが、その回答がいちいち気が利いているのである。<br />
　たとえば尊敬する人を聞かれて、両親に次いで挙げた名前が画家のラッセン。そこでその名前が出てくるだけでも非凡だが、〈彼の描くイルカ、かなりヤバイよね！〉とは、凡人にはなかなか言えないセリフである。好きな言葉は〈いつまでもあると思うな親と金〉。これもフクシ氏が言うと、そうだよねーとうなずくしかない。<br />
　もともと『週刊プレイボーイ』で連載していたコラム「落合福嗣の腹式呼吸」からの抜粋が中心となっているが、〈勇気を出して初めての銀行ＡＴＭ〉という回では、〈これまで一度も銀行のＡＴＭでお金をおろした経験がない〉というフクシ氏が初めてＡＴＭでお金をおろす模様を実況中継。暗証番号がすぐに思い出せなかったりしながらも、見事ミッション成功したフクシ氏は、記者のヒーローインタビューに答えて、〈最初はもっと手こずるかと思ったんですが、やってみると意外と簡単でしたね〉〈とにかく、お金を引き出すことだけに集中しようと思いました〉〈今までＡＴＭ代わりだった両親にも「もうそんなにお金をおいていかなくても大丈夫だからね」って伝えたいですね〉と得意満面。<br />
　もちろん、これをフクシ氏本人が書いているわけではないだろう。本書におけるフクシ氏は、著者というより、ネタにされているだけだ。そのネタを「ここまでやったら失礼じゃない？」という大人の配慮を打ち捨てて、いい意味で悪ノリして料理した編集者の蛮勇が、本書の破壊力を生んでいる。<br />
　が、その一方で、これだけイジられても平気な顔で道化に徹するフクシ氏は、やはりすごいと言わねばなるまい。金正男に似てると言われても、〈昔はむしろ金正日のほうに似てるって言われたんだよね。（略）でも、やっぱり正男よりかは正日に似てるって言われたほうがうれしいよ。だって正日のほうがビッグだから〉と答えるフクシ氏。物理的にデカいだけじゃなく、もしかしたら本当に大物なのかも……!?<br />
　しかし、もっとすごいのが、父・博満氏である。いや、野球ですごいのは当然だが、本書の中でもフクシ氏との対談や、信子夫人も加えての「落合家に訊け！」という人生相談コーナーなどに、しれっと登場しているのだ。そこでの発言が、まさにオレ流。<br />
　早漏に悩む男にフクシ氏が〈前戯で頑張ってみれば？〉と言うと〈いや、前戯じゃなく回数で頑張れ！〉。彼女が自分の親友と浮気してたという男に〈イイじゃないの、別に〉。それに対しフクシ氏が〈とーちゃんは許せるの？〉と聞くと、〈人のことだから言えるんだよ！　しょせん他人事だ!!〉と言い放つ。<br />
　極めつきは、彼女がブスで恥ずかしいという男に〈「オレが捨てたら、こんなブスは誰も拾わない」と心配しているのかもしれないが、世の中には「物好き」ってのがいるから大丈夫だ〉って、落合監督が言うと説得力ありすぎ。ホントに言ったかどうかは別にして、社会的立場のある落合監督が、これらを自分の発言として本に載せることをＯＫするのがすごいのだ。「この親にして、この子あり」とは、よく言ったものである。<br />
　ちなみに、〈フクシ氏は自分がナニ者だと思ってるの？〉という問いに、フクシ氏は〈週プレではコラムやってんだから、そりゃあ今はコラマーでしょ〉と答えている。で、〈それ言うならコラムニストだから（笑）〉と記者にツッコまれていたフクシ氏だが、実は昨年12月10日付の朝日新聞東京朝刊のオピニオン欄「私の視点」というコーナーに「コラムニスト」の肩書で寄稿していた。題して〈嫌われてもオレ流　父の寡黙な仕事を愛する〉って、それオピニオンじゃないから！　「ぼくのお父さん」って作文だから！　<br />
　載せた朝日新聞もどうかと思うけど、やっぱタダ者じゃないわ、フクシ氏……。</p>
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新保信長<br />
1964年、大阪生まれ。編集者＆ライター。阪神ファン。著書『笑う新聞』『笑う入試問題』『東大生はなぜ〈一応、東大です〉と言うのか？』『国歌斉唱♪』ほか。</p>
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		<item>
		<title>元祖！天才バカ本　file.007●『もたない男』</title>
		<link>http://www.weeklyworldnews.jp/?p=1363</link>
		<comments>http://www.weeklyworldnews.jp/?p=1363#comments</comments>
		<pubDate>Fri, 31 Dec 2010 03:00:09 +0000</pubDate>
		<dc:creator>WWN_JPE</dc:creator>
				<category><![CDATA[元祖！天才バカ本]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://www.weeklyworldnews.jp/?p=1363</guid>
		<description><![CDATA[『もたない男』（中崎タツヤ／飛鳥新社）、定価1365円（税込）。帯の写真は著者の仕事場。入居前の部屋のように、本当に何もない。左下に転がってるのは手製の枕。
UPDATE&#160;2010/12/31


　年末の大掃除をきっちり済ませてお正月、という方も多いと思うけど、我が家はいつもどおり散らかったままである。いや、多少は掃除しましたよ。でも、床や机の上に積み上がった本が片付かない。だって、物理的に収納できる限界量を完全に超えてるんだもん。本棚の増設も限界で、もはや片付けようにも片付けるスペースがないのである。
　だったら、不要な本を売るなり捨てるなりすればいいじゃん、って話だが、仕事柄、「いつか必要になるかも」と思うと処分できない。いや、それでも思いきって毎年50～60冊くらいは処分するんだけど、そんなものは焼け石に水。マイ箸を持ち歩いて熱帯雨林を守った気になってるようなものである（違うか）。
　そんな人間から見ると、本書はまさに「驚愕」の一言だ。『じみへん』でおなじみの漫画家・中崎タツヤ氏が、自身の“物を持たない生活”について語ったもの――と聞くと、よくある整理術や自己啓発本の一種かと思われるかもしれないが、そんなレベルの話じゃない。とにかくもう、何でも捨ててしまうのだ。
　たとえば本なんて、真っ先に捨てる。読み終わったらすぐ捨てるという人は結構いるかもしれないけど、中崎氏の場合、〈読むそばから読み終わったページを破って捨ててしまうこともありました〉というからハンパじゃない。文庫本の場合の〈読んだページの捨て方〉を図解したイラストも載ってるが、ただ破り捨てるのとは違う。読み終えたページを破り取った後に残った糊の部分をツメで削り取り、そこから背の部分ごと表紙を折り曲げて、ページが減った分ハミ出した表紙もきちんと切り取る……って、図解を見ないとよくわからないと思うけど、〈これを２～３ミリ読むごとにくり返えす〉というから、なかなか手間がかかるのだ（読んだ量をページじゃなくてミリで考えてるところにも注目！）。
　さらに、ボールペンは〈インクが減ってくると、減った分だけ長いのが無駄な気がして（略）本体も短く削っていきます〉と、これまた手間のかかることをする。オートバイを買えばフェンダーを外して捨てて、クルマを買ったらホイールカバーと後部座席のヘッドレストを捨ててしまう。結果、雨の日にバイクに乗ったら泥だらけになり、クルマは車検を通らず業者に同じ車種のヘッドレストを付けてもらうハメに。それでも、〈フェンダーを捨てることができるなら、濡れるぐらいたいした問題ではありません〉って、何か間違ってるような気が……。
　そう、中崎氏は捨てるためなら骨身を惜しまないのである。障子戸が邪魔だからと外して、窓に直接障子紙を張ってみたりして、〈無駄なものを減らすための、こうした創意工夫や試行錯誤はまったく苦になりません〉と言う。いやいや、その努力こそ無駄なのでは？とツッコミ入れたくなるけれど、〈私の場合はきっと必要ないものだけでなく、あってもいいものまでなくてもいいものと考えるようにして捨てているのだと思います〉〈いつも部屋の中をぼんやり見回しながら、捨てるものはないかと探しています〉とまで言われると、何やら崇高な宗教儀式のようにも思えてくる。
　が、〈ものを捨てることは、私にとって主義でも美学でもありません〉とのことで、実は物に執着がまったくないわけでもない。ただ、“捨てる基準”が一般人と激しく違っているのである。とにかく自分が無駄だと感じたものは、どんな手段を使ってでも捨てずにいられない、捨ててスッキリしたいという、本人いわく〈スッキリ病〉。
　結局、前出のオートバイも捨ててしまい、一時は仕事に使っていたパソコンも捨てた。電話も捨て、ソファも捨て、作画用の資料も捨てて、仕事場に残ったのは小さな机と丸椅子とアイデア出しのときに寝転ぶための手製の枕ぐらい。あげくの果ては、自分の単行本も、漫画家にとって命の次に大事なはずの生原稿も、すべてシュレッダーにかけて捨ててしまったというんだから、かなりの重症だ。
　ここまでくると、呆れるのを通り越して、ちょっと怖い。原稿をシュレッダーにかける場面など、他人事ながら「やめてー！」と叫びたくなった。けれど、ある意味、うらやましい気がしなくもない。さすが『じみへん』の作者というか、こういう人だから、あんなヘンなマンガを20年以上も描き続けていられるのだろう。
　私のような凡人にはとても真似できないし、真似する必要もないのだが、とりあえずこの本を破り捨てることができれば、新たな人生が開けるかも!?（でも、たぶん無理）

&#160;
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新保信長
1964年、大阪生まれ。編集者＆ライター。阪神ファン。著書『笑う新聞』『笑う入試問題』『東大生はなぜ「一応、東大です」と言うのか？』『国歌斉唱♪』ほか。

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もたない男
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中崎 タツヤ 飛鳥新社 売り上げランキング: 2895

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]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p class="size-full wp-image-34 alignleft topPh3 size-thumbnail"><a href="http://www.weeklyworldnews.jp/?p=1363"><img   src="http://www.weeklyworldnews.jp/wp-content/uploads/2010/12/motanai_m.jpg" alt="jake_m" title="jake_m" width="204" height="288" /></a><br /><span class="topPh3cap">『もたない男』（中崎タツヤ／飛鳥新社）、定価1365円（税込）。帯の写真は著者の仕事場。入居前の部屋のように、本当に何もない。左下に転がってるのは手製の枕。</span></p>
<h3 class="data">UPDATE&nbsp;2010/12/31</h3>
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　年末の大掃除をきっちり済ませてお正月、という方も多いと思うけど、我が家はいつもどおり散らかったままである。いや、多少は掃除しましたよ。でも、床や机の上に積み上がった本が片付かない。だって、物理的に収納できる限界量を完全に超えてるんだもん。本棚の増設も限界で、もはや片付けようにも片付けるスペースがないのである。<br />
　だったら、不要な本を売るなり捨てるなりすればいいじゃん、って話だが、仕事柄、「いつか必要になるかも」と思うと処分できない。いや、それでも思いきって毎年50～60冊くらいは処分するんだけど、そんなものは焼け石に水。マイ箸を持ち歩いて熱帯雨林を守った気になってるようなものである（違うか）。<span id="more-1363"></span><br />
　そんな人間から見ると、本書はまさに「驚愕」の一言だ。『じみへん』でおなじみの漫画家・中崎タツヤ氏が、自身の“物を持たない生活”について語ったもの――と聞くと、よくある整理術や自己啓発本の一種かと思われるかもしれないが、そんなレベルの話じゃない。とにかくもう、何でも捨ててしまうのだ。<br />
　たとえば本なんて、真っ先に捨てる。読み終わったらすぐ捨てるという人は結構いるかもしれないけど、中崎氏の場合、〈読むそばから読み終わったページを破って捨ててしまうこともありました〉というからハンパじゃない。文庫本の場合の〈読んだページの捨て方〉を図解したイラストも載ってるが、ただ破り捨てるのとは違う。読み終えたページを破り取った後に残った糊の部分をツメで削り取り、そこから背の部分ごと表紙を折り曲げて、ページが減った分ハミ出した表紙もきちんと切り取る……って、図解を見ないとよくわからないと思うけど、〈これを２～３ミリ読むごとにくり返えす〉というから、なかなか手間がかかるのだ（読んだ量をページじゃなくてミリで考えてるところにも注目！）。<br />
　さらに、ボールペンは〈インクが減ってくると、減った分だけ長いのが無駄な気がして（略）本体も短く削っていきます〉と、これまた手間のかかることをする。オートバイを買えばフェンダーを外して捨てて、クルマを買ったらホイールカバーと後部座席のヘッドレストを捨ててしまう。結果、雨の日にバイクに乗ったら泥だらけになり、クルマは車検を通らず業者に同じ車種のヘッドレストを付けてもらうハメに。それでも、〈フェンダーを捨てることができるなら、濡れるぐらいたいした問題ではありません〉って、何か間違ってるような気が……。<br />
　そう、中崎氏は捨てるためなら骨身を惜しまないのである。障子戸が邪魔だからと外して、窓に直接障子紙を張ってみたりして、〈無駄なものを減らすための、こうした創意工夫や試行錯誤はまったく苦になりません〉と言う。いやいや、その努力こそ無駄なのでは？とツッコミ入れたくなるけれど、〈私の場合はきっと必要ないものだけでなく、あってもいいものまでなくてもいいものと考えるようにして捨てているのだと思います〉〈いつも部屋の中をぼんやり見回しながら、捨てるものはないかと探しています〉とまで言われると、何やら崇高な宗教儀式のようにも思えてくる。<br />
　が、〈ものを捨てることは、私にとって主義でも美学でもありません〉とのことで、実は物に執着がまったくないわけでもない。ただ、“捨てる基準”が一般人と激しく違っているのである。とにかく自分が無駄だと感じたものは、どんな手段を使ってでも捨てずにいられない、捨ててスッキリしたいという、本人いわく〈スッキリ病〉。<br />
　結局、前出のオートバイも捨ててしまい、一時は仕事に使っていたパソコンも捨てた。電話も捨て、ソファも捨て、作画用の資料も捨てて、仕事場に残ったのは小さな机と丸椅子とアイデア出しのときに寝転ぶための手製の枕ぐらい。あげくの果ては、自分の単行本も、漫画家にとって命の次に大事なはずの生原稿も、すべてシュレッダーにかけて捨ててしまったというんだから、かなりの重症だ。<br />
　ここまでくると、呆れるのを通り越して、ちょっと怖い。原稿をシュレッダーにかける場面など、他人事ながら「やめてー！」と叫びたくなった。けれど、ある意味、うらやましい気がしなくもない。さすが『じみへん』の作者というか、こういう人だから、あんなヘンなマンガを20年以上も描き続けていられるのだろう。<br />
　私のような凡人にはとても真似できないし、真似する必要もないのだが、とりあえずこの本を破り捨てることができれば、新たな人生が開けるかも!?（でも、たぶん無理）
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新保信長<br />
1964年、大阪生まれ。編集者＆ライター。阪神ファン。著書『笑う新聞』『笑う入試問題』『東大生はなぜ「一応、東大です」と言うのか？』『国歌斉唱♪』ほか。
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		<item>
		<title>元祖！天才バカ本　file.006●『ＲＯＣＫ！ジャケ弁スタイル』</title>
		<link>http://www.weeklyworldnews.jp/?p=1253</link>
		<comments>http://www.weeklyworldnews.jp/?p=1253#comments</comments>
		<pubDate>Sat, 04 Dec 2010 01:21:39 +0000</pubDate>
		<dc:creator>WWN_JPE</dc:creator>
				<category><![CDATA[元祖！天才バカ本]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://www.weeklyworldnews.jp/?p=1253</guid>
		<description><![CDATA[『ＲＯＣＫ！ジャケ弁スタイル』（オバッチ＆Beat Sound編集部／ステレオサウンド）、定価1500円（税込）。表紙のジャケ弁はレッド・ホット・チリ・ペッパーズの『ブラッド・シュガー・セックス・マジック』。
UPDATE&#160;2010/12/04


　中学高校時代は、基本的に弁当持参で通学していた。学園マンガとかでは、彼女が可愛い弁当を作ってきてくれたり、仲良しグループで机をくっつけて食べたりするシーンをよく見るが、なにぶん男子校だったので各自ただガツガツと食うのみであった。弁当の中身も質実剛健というか、「ごはんと唐揚げ、以上！」みたいな感じで彩りもへったくれもなし。フリーダムな学校だったこともあり、教室にキャンプ用の携帯コンロを持ち込み、インスタントラーメンを作って食す剛の者もいたほどだ。
　そんな状況だから、近頃流行りのキャラ弁なんてものは、もちろん存在しなかった。ていうか、幼稚園や小学生ならいざ知らず、中学高校にもなってキャラ弁なんて作られた日には、迷惑以外の何物でもない。女子ならまだしも、男子だったら恥ずかしくて弁当箱のフタを開けられないだろう。
　しかし、本書に登場するような弁当なら、むしろみんなに見せびらかしたくなるかもしれない。キャラ弁の一種には違いないが、そこに描かれているのはパンダやピカチュウではなく、ジミ・ヘンドリックスやビョーク。そう、ロックの名盤のジャケットを弁当で再現した、その名も「ジャケ弁」なのである。
　実際どんなものか、言葉で説明するのは非常に無理があるのだが、たとえばオレンジのフィルターがかかったような粒子の粗いジミ・ヘンドリックスの横顔の写真がデザインされた『エレクトリック・レディランド』のジャケ弁は、刻んだ卵焼きを混ぜ込んだごはんの上に、赤とオレンジのパプリカで髪の毛と顔を表現。背景の黒い部分には焼き海苔を敷き、ジミヘンの歯には白いごはん粒を配置する。一見すると「ん？」って感じだが、ちょっと遠くから目を細めてみると、これが実物のジャケットそっくりなのだ。
　ビョークがグレーっぽいモヘアのセーターを着て口元で手を合わせている写真がジャケットの『デビュー＋１』は、白いカマボコをカットして顔と手をかたどっている。髪の毛と目鼻は、刻み海苔と「ごはんですよ」で表現。さらにモヘアセーターは〈とろろ昆布で温もり感を演出〉という凝りようだ。
　誰もが一度は見たことがあるだろう、セックス・ピストルズの『勝手にしやがれ』の場合、地の黄色には薄焼き卵を使用。ピンクの帯はハム、その上に乗る文字も薄焼き卵で、アルバムタイトルの黒い文字は焼き海苔である。
　とにかく、どのジャケ弁も驚くべき再現性の高さ。いや、正直に言うとイマイチな出来のものもあるのだが、それでも「よくこのジャケットを弁当にしようと思ったな……」というチャレンジ精神に感動してしまう。と同時に「なんでこんなアホなことを……」とも思わざるをえないのだが、作者のオバッチさん（普通のＯＬらしい）は海外のフェスにもよく行くほどのロック好きで、〈飛行機代を捻出したくて節約のためにお弁当を作り始めて……ジャケ弁に辿りついた〉というから筋が通ってる。〈好きな作品のみを作る！〉〈作る時は該当作品を聞く！〉〈ジャケットをよーく見る！〉〈合成着色料は使わない！〉〈音楽への愛情を込める！〉という〈ジャケ弁５ヵ条〉もアッパレだ。
　それぞれの作品について、そのアーティストに対する思い入れとジャケ弁作りのポイントが同列で語られているのも妙に可笑しい。通常の弁当作りとは食材の見方、選び方も違っていて、〈ここでは芝生をパセリ、犬を焼きビーフンでいこうと決めるまでに試行錯誤がありましたよ〉〈ごはんですよは箸やスプーンで掬って使うには表現的に限界があって……。絞り袋のお陰で表現力がグンとグレードアップしましたね〉〈ｎのアルファベットが薄く浮かび上がっているこのジャケットを見た瞬間、「これは生春巻きでイケる」とピンと来たんです〉といったコメントは、もはや弁当の話とは思えない。
　こういうのを見ると、昭和の人間としては「食べ物で遊ぶな！」と言いたくなるが、作ったジャケ弁はちゃんと食べているというから立派。たいていの作品が、ごはんの上に海苔とかカマボコとかマッシュポテトとか英字パスタが乗ってるだけなので、味としてはかなり残念な感じだと思うけど、そんなことは気にせず食べてこそロックってもんだ。
　個人的にツボにハマったのは、やはりキング・クリムゾンの『クリムゾン・キングの宮殿』。ものすごい形相をした男の顔のドアップが描かれた、あの有名なジャケットを、焼き海苔、カマボコ、ハム、明太子、ごはんですよで再現している。弁当箱のフタを開けてコレが出てきたら、お茶とか噴いちゃうこと確実。世代的に今の中高生は知らないと思うけど、ロック好きの彼氏やダンナがいる方は、ぜひチャレンジしてみていただきたい。それで怒るような男なら、ロック好きを名乗る資格はないだろう。

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新保信長
1964年、大阪生まれ。編集者＆ライター。阪神ファン。著書『笑う新聞』『笑う入試問題』『東大生はなぜ「一応、東大です」と言うのか？』『国歌斉唱♪』ほか。

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ROCK! ジャケ弁スタイル
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			<content:encoded><![CDATA[<p class="size-full wp-image-34 alignleft topPh3 size-thumbnail"><a href="http://www.weeklyworldnews.jp/?p=1253"><img   src="http://www.weeklyworldnews.jp/wp-content/uploads/2010/12/jake_m.jpg" alt="jake_m" title="jake_m" width="204" height="288" /></a><br /><span class="topPh3cap">『ＲＯＣＫ！ジャケ弁スタイル』（オバッチ＆Beat Sound編集部／ステレオサウンド）、定価1500円（税込）。表紙のジャケ弁はレッド・ホット・チリ・ペッパーズの『ブラッド・シュガー・セックス・マジック』。</span></p>
<h3 class="data">UPDATE&nbsp;2010/12/04</h3>
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　中学高校時代は、基本的に弁当持参で通学していた。学園マンガとかでは、彼女が可愛い弁当を作ってきてくれたり、仲良しグループで机をくっつけて食べたりするシーンをよく見るが、なにぶん男子校だったので各自ただガツガツと食うのみであった。弁当の中身も質実剛健というか、「ごはんと唐揚げ、以上！」みたいな感じで彩りもへったくれもなし。フリーダムな学校だったこともあり、教室にキャンプ用の携帯コンロを持ち込み、インスタントラーメンを作って食す剛の者もいたほどだ。<span id="more-1253"></span><br />
　そんな状況だから、近頃流行りのキャラ弁なんてものは、もちろん存在しなかった。ていうか、幼稚園や小学生ならいざ知らず、中学高校にもなってキャラ弁なんて作られた日には、迷惑以外の何物でもない。女子ならまだしも、男子だったら恥ずかしくて弁当箱のフタを開けられないだろう。<br />
　しかし、本書に登場するような弁当なら、むしろみんなに見せびらかしたくなるかもしれない。キャラ弁の一種には違いないが、そこに描かれているのはパンダやピカチュウではなく、ジミ・ヘンドリックスやビョーク。そう、ロックの名盤のジャケットを弁当で再現した、その名も「ジャケ弁」なのである。<br />
　実際どんなものか、言葉で説明するのは非常に無理があるのだが、たとえばオレンジのフィルターがかかったような粒子の粗いジミ・ヘンドリックスの横顔の写真がデザインされた『エレクトリック・レディランド』のジャケ弁は、刻んだ卵焼きを混ぜ込んだごはんの上に、赤とオレンジのパプリカで髪の毛と顔を表現。背景の黒い部分には焼き海苔を敷き、ジミヘンの歯には白いごはん粒を配置する。一見すると「ん？」って感じだが、ちょっと遠くから目を細めてみると、これが実物のジャケットそっくりなのだ。<br />
　ビョークがグレーっぽいモヘアのセーターを着て口元で手を合わせている写真がジャケットの『デビュー＋１』は、白いカマボコをカットして顔と手をかたどっている。髪の毛と目鼻は、刻み海苔と「ごはんですよ」で表現。さらにモヘアセーターは〈とろろ昆布で温もり感を演出〉という凝りようだ。<br />
　誰もが一度は見たことがあるだろう、セックス・ピストルズの『勝手にしやがれ』の場合、地の黄色には薄焼き卵を使用。ピンクの帯はハム、その上に乗る文字も薄焼き卵で、アルバムタイトルの黒い文字は焼き海苔である。<br />
　とにかく、どのジャケ弁も驚くべき再現性の高さ。いや、正直に言うとイマイチな出来のものもあるのだが、それでも「よくこのジャケットを弁当にしようと思ったな……」というチャレンジ精神に感動してしまう。と同時に「なんでこんなアホなことを……」とも思わざるをえないのだが、作者のオバッチさん（普通のＯＬらしい）は海外のフェスにもよく行くほどのロック好きで、〈飛行機代を捻出したくて節約のためにお弁当を作り始めて……ジャケ弁に辿りついた〉というから筋が通ってる。〈好きな作品のみを作る！〉〈作る時は該当作品を聞く！〉〈ジャケットをよーく見る！〉〈合成着色料は使わない！〉〈音楽への愛情を込める！〉という〈ジャケ弁５ヵ条〉もアッパレだ。<br />
　それぞれの作品について、そのアーティストに対する思い入れとジャケ弁作りのポイントが同列で語られているのも妙に可笑しい。通常の弁当作りとは食材の見方、選び方も違っていて、〈ここでは芝生をパセリ、犬を焼きビーフンでいこうと決めるまでに試行錯誤がありましたよ〉〈ごはんですよは箸やスプーンで掬って使うには表現的に限界があって……。絞り袋のお陰で表現力がグンとグレードアップしましたね〉〈ｎのアルファベットが薄く浮かび上がっているこのジャケットを見た瞬間、「これは生春巻きでイケる」とピンと来たんです〉といったコメントは、もはや弁当の話とは思えない。<br />
　こういうのを見ると、昭和の人間としては「食べ物で遊ぶな！」と言いたくなるが、作ったジャケ弁はちゃんと食べているというから立派。たいていの作品が、ごはんの上に海苔とかカマボコとかマッシュポテトとか英字パスタが乗ってるだけなので、味としてはかなり残念な感じだと思うけど、そんなことは気にせず食べてこそロックってもんだ。<br />
　個人的にツボにハマったのは、やはりキング・クリムゾンの『クリムゾン・キングの宮殿』。ものすごい形相をした男の顔のドアップが描かれた、あの有名なジャケットを、焼き海苔、カマボコ、ハム、明太子、ごはんですよで再現している。弁当箱のフタを開けてコレが出てきたら、お茶とか噴いちゃうこと確実。世代的に今の中高生は知らないと思うけど、ロック好きの彼氏やダンナがいる方は、ぜひチャレンジしてみていただきたい。それで怒るような男なら、ロック好きを名乗る資格はないだろう。
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新保信長<br />
1964年、大阪生まれ。編集者＆ライター。阪神ファン。著書『笑う新聞』『笑う入試問題』『東大生はなぜ「一応、東大です」と言うのか？』『国歌斉唱♪』ほか。
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		</item>
		<item>
		<title>元祖！天才バカ本　file.005●『世界でもっとも阿呆な旅』</title>
		<link>http://www.weeklyworldnews.jp/?p=1046</link>
		<comments>http://www.weeklyworldnews.jp/?p=1046#comments</comments>
		<pubDate>Tue, 12 Oct 2010 07:41:02 +0000</pubDate>
		<dc:creator>WWN_JPE</dc:creator>
				<category><![CDATA[元祖！天才バカ本]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://www.weeklyworldnews.jp/?p=1046</guid>
		<description><![CDATA[『世界でもっとも阿呆な旅』（安居良基／幻冬舎）、定価1575円（税込）。あえてシンプルな装丁にしたのだろうけど、珍地名看板の前で撮影したマヌケ写真を使ったほうが絶対いいと思う。
UPDATE&#160;2010/10/12


　いつ、どういうきっかけで知ったのか、まるで記憶にないのだけれど、世界のどこかに「エロマンガ島」という島があることは、かなり昔から知っていた。中学生ぐらいのときには地図帳でその存在を確認して、ほかにもエロい地名はないか、みんなで探したりしたものだ。「スケベニンゲン」という地名を知ったのもその頃だったか。インターネットで検索すれば、エロマンガ島に関する情報もエロ画像も、簡単に手に入る今と違って、昔の男子中学生は「エロマンガ島」や「スケベニンゲン」という文字だけで、十分妄想の翼を広げることができたのだ。
　かつて男子中学生だった人なら、似たような経験は誰しもあるだろう。が、普通はそこで終わりである。バカ話のネタとして、ちょっと盛り上がりはしても、それ以上の展開は特にない。「エロマンガ島」だからって島じゅうにエロマンガが散乱してるわけでなく、「スケベニンゲン」にスケベなお姉さんがいっぱいいるわけではないことぐらい、アホな男子中学生でもわかっている。わざわざそこへ行ってみようなどと、普通は考えない。
　ところが世の中には、わざわざそんなところに行ってみようという奇特な人がいるのであった。いや、テレビや雑誌の企画とかなら話はわかる。そうではなくて、普通の会社員が、誰に頼まれたわけでもないのに、夏休みや年末年始などの長期休暇、貴重な有給休暇を費やして、国内外の珍地名を探訪した。その13年にわたる記録が本書である。
　著者の場合も、やはりきっかけはエロマンガ島だった。高校時代の地理の試験で、ある島の名前を答える問題がさっぱりわからず、苦し紛れに「エロマンガ島」と書いて先生に「ふざけるな！」と怒られた思い出に端を発し、自身のＨＰに大学時代たまたま訪れたスケベニンゲンの旅行記を掲載。ついでに〈エロマンガやキンタマーニやぼけなどの地名を掲載し、単に「こんな珍名がありますよ」と、地図もあわせて紹介してみただけでしたが、とりあえず実際に行ったから、とスケベニンゲンの脇に「制覇」と書いておいたのが運のつき。あらためてＨＰを自分で見ているうちに、やはりこれは実際に行かなければ、という気持ちがむらむらと湧いてきてしまったのです〉って、それで本当に行ってしまうんだから、むらむらするにもほどがある。
　だって、わざわざ行ったところで、ただ地名がマヌケというだけで、そこに何か見るべきものがあるわけじゃない。冷静に考えれば、時間とお金の無駄である。それでも行ってしまうところが素晴らしいというか、まさに「世界でもっとも阿呆な旅」だ。
　たとえば、珍地名界の聖地・エロマンガ島に行こうとして東京の旅行代理店に相談するも、「船で20時間かかるうえに、あぶないから手配できない」と断られる。そこであきらめず、直接バヌアツの旅行会社にコンタクトを取り、「バヌアツ発２泊３日のエロマンガ島ツアー」に参加してしまうバイタリティがすごい。
　オーストラリアの内陸部にあるエロマンガという町にも、ブリスベーンからレンタカーで1053キロを走破（！）して到達。その結果、〈オーストラリア滞在期間５日間のうち実質、５日間が移動ということになりました〉って、何かの罰ゲームか!?　そうまでして訪れたエロマンガは砂漠の真ん中で特に見どころもなし。にもかかわらず「ＥＲＯＭＡＮＧＡ」と書かれた看板の前でゴキゲンで写真に納まっている著者の数寄者ぶりは天晴れと言うほかない。
　そんな調子で「アホ」「キンタマーニ」「ハゲ」「チンポー湖」「ヤキマンコ」「パンティ」「ナンパ」「マルデアホ」「チンボテ」ほか海外21カ所と、「ヤリキレナイ川」「馬鹿川」「鼻毛橋」「乳房橋」「女体入口」「金玉落しの谷」「巨根橋」「漫湖」など国内75カ所（＋「のぞき」シリーズ５カ所）を探訪。無意味なことに真剣に取り組む可笑しさと、何の感動も誘わない素人丸出しの写真、基本的に真面目でありながら素朴なユーモアを秘めた筆致とが相まって、ほとんど不条理ギャグのような領域に達している。
　変に格調高い感じの装丁や冒頭のもったいぶった構成、不ぞろいな文字組みなど、編集面で個人的に納得いかないところはあるが、著者の突き抜けっぷりには素直に敬服。海外編では、日本人の旅行者なんてまず来ない土地の人々との思わぬ交流も描かれるが、それも決して感動的なものではなく、どこか間が抜けている。しかし、その身もフタもない低レベルな国際交流が、やけに楽しそうでうらやましい。半笑いで読んでるうちに、いろんな細かいことがどうでもいいような気になってくるのである。
　ちなみに、エロマンガ島は〈村の人たちも純朴で、自然もきれいで、いい印象ばかりでした。あと１カ月くらいいてもいいと思えるほどでした〉とのこと。で、〈皆さん、仕事で煮詰まったり、うつ病になるぐらいだったら、エロマンガ島へ行きましょう!!〉って言うんだけど、そこまで行く元気があれば、そもそもウツにならんわなあ……。真似しようとしても真似できない、というか真似したくもない、珠玉の天才バカ本であった。


新保信長
1964年、大阪生まれ。編集者＆ライター。阪神ファン。著書『笑う新聞』『笑う入試問題』『東大生はなぜ「一応、東大です」と言うのか？』『国歌斉唱♪』ほか。






世界でもっとも阿呆な旅
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			<content:encoded><![CDATA[<p class="size-full wp-image-34 alignleft topPh3 size-thumbnail"><a href="http://www.weeklyworldnews.jp/?p=1046"><img   src="http://www.weeklyworldnews.jp/wp-content/uploads/2010/10/sekai_m.jpg" alt="sekai_m" title="sekai_m" width="204" height="289" /></a><br /><span class="topPh3cap">『世界でもっとも阿呆な旅』（安居良基／幻冬舎）、定価1575円（税込）。あえてシンプルな装丁にしたのだろうけど、珍地名看板の前で撮影したマヌケ写真を使ったほうが絶対いいと思う。</span></p>
<h3 class="data">UPDATE&nbsp;2010/10/12</h3>
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　いつ、どういうきっかけで知ったのか、まるで記憶にないのだけれど、世界のどこかに「エロマンガ島」という島があることは、かなり昔から知っていた。中学生ぐらいのときには地図帳でその存在を確認して、ほかにもエロい地名はないか、みんなで探したりしたものだ。「スケベニンゲン」という地名を知ったのもその頃だったか。インターネットで検索すれば、エロマンガ島に関する情報もエロ画像も、簡単に手に入る今と違って、昔の男子中学生は「エロマンガ島」や「スケベニンゲン」という文字だけで、十分妄想の翼を広げることができたのだ。<span id="more-1046"></span><br />
　かつて男子中学生だった人なら、似たような経験は誰しもあるだろう。が、普通はそこで終わりである。バカ話のネタとして、ちょっと盛り上がりはしても、それ以上の展開は特にない。「エロマンガ島」だからって島じゅうにエロマンガが散乱してるわけでなく、「スケベニンゲン」にスケベなお姉さんがいっぱいいるわけではないことぐらい、アホな男子中学生でもわかっている。わざわざそこへ行ってみようなどと、普通は考えない。<br />
　ところが世の中には、わざわざそんなところに行ってみようという奇特な人がいるのであった。いや、テレビや雑誌の企画とかなら話はわかる。そうではなくて、普通の会社員が、誰に頼まれたわけでもないのに、夏休みや年末年始などの長期休暇、貴重な有給休暇を費やして、国内外の珍地名を探訪した。その13年にわたる記録が本書である。<br />
　著者の場合も、やはりきっかけはエロマンガ島だった。高校時代の地理の試験で、ある島の名前を答える問題がさっぱりわからず、苦し紛れに「エロマンガ島」と書いて先生に「ふざけるな！」と怒られた思い出に端を発し、自身のＨＰに大学時代たまたま訪れたスケベニンゲンの旅行記を掲載。ついでに〈エロマンガやキンタマーニやぼけなどの地名を掲載し、単に「こんな珍名がありますよ」と、地図もあわせて紹介してみただけでしたが、とりあえず実際に行ったから、とスケベニンゲンの脇に「制覇」と書いておいたのが運のつき。あらためてＨＰを自分で見ているうちに、やはりこれは実際に行かなければ、という気持ちがむらむらと湧いてきてしまったのです〉って、それで本当に行ってしまうんだから、むらむらするにもほどがある。<br />
　だって、わざわざ行ったところで、ただ地名がマヌケというだけで、そこに何か見るべきものがあるわけじゃない。冷静に考えれば、時間とお金の無駄である。それでも行ってしまうところが素晴らしいというか、まさに「世界でもっとも阿呆な旅」だ。<br />
　たとえば、珍地名界の聖地・エロマンガ島に行こうとして東京の旅行代理店に相談するも、「船で20時間かかるうえに、あぶないから手配できない」と断られる。そこであきらめず、直接バヌアツの旅行会社にコンタクトを取り、「バヌアツ発２泊３日のエロマンガ島ツアー」に参加してしまうバイタリティがすごい。<br />
　オーストラリアの内陸部にあるエロマンガという町にも、ブリスベーンからレンタカーで1053キロを走破（！）して到達。その結果、〈オーストラリア滞在期間５日間のうち実質、５日間が移動ということになりました〉って、何かの罰ゲームか!?　そうまでして訪れたエロマンガは砂漠の真ん中で特に見どころもなし。にもかかわらず「ＥＲＯＭＡＮＧＡ」と書かれた看板の前でゴキゲンで写真に納まっている著者の数寄者ぶりは天晴れと言うほかない。<br />
　そんな調子で「アホ」「キンタマーニ」「ハゲ」「チンポー湖」「ヤキマンコ」「パンティ」「ナンパ」「マルデアホ」「チンボテ」ほか海外21カ所と、「ヤリキレナイ川」「馬鹿川」「鼻毛橋」「乳房橋」「女体入口」「金玉落しの谷」「巨根橋」「漫湖」など国内75カ所（＋「のぞき」シリーズ５カ所）を探訪。無意味なことに真剣に取り組む可笑しさと、何の感動も誘わない素人丸出しの写真、基本的に真面目でありながら素朴なユーモアを秘めた筆致とが相まって、ほとんど不条理ギャグのような領域に達している。<br />
　変に格調高い感じの装丁や冒頭のもったいぶった構成、不ぞろいな文字組みなど、編集面で個人的に納得いかないところはあるが、著者の突き抜けっぷりには素直に敬服。海外編では、日本人の旅行者なんてまず来ない土地の人々との思わぬ交流も描かれるが、それも決して感動的なものではなく、どこか間が抜けている。しかし、その身もフタもない低レベルな国際交流が、やけに楽しそうでうらやましい。半笑いで読んでるうちに、いろんな細かいことがどうでもいいような気になってくるのである。<br />
　ちなみに、エロマンガ島は〈村の人たちも純朴で、自然もきれいで、いい印象ばかりでした。あと１カ月くらいいてもいいと思えるほどでした〉とのこと。で、〈皆さん、仕事で煮詰まったり、うつ病になるぐらいだったら、エロマンガ島へ行きましょう!!〉って言うんだけど、そこまで行く元気があれば、そもそもウツにならんわなあ……。真似しようとしても真似できない、というか真似したくもない、珠玉の天才バカ本であった。
</p>
<p class="p2em">
<p>新保信長<br />
1964年、大阪生まれ。編集者＆ライター。阪神ファン。著書『笑う新聞』『笑う入試問題』『東大生はなぜ「一応、東大です」と言うのか？』『国歌斉唱♪』ほか。
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<div class="amazlet-review-average" style="margin-bottom:5px">おすすめ度の平均: <img src="http://images-jp.amazon.com/images/G/09/x-locale/common/customer-reviews/stars-4-5.gif" alt="4.5" /></div>
<p><img src="http://images-jp.amazon.com/images/G/09/x-locale/common/customer-reviews/stars-5-0.gif" alt="5" /> ヘンな友達にアルバムを見せてもらってる感じ<br /><img src="http://images-jp.amazon.com/images/G/09/x-locale/common/customer-reviews/stars-5-0.gif" alt="5" /> 意味がないことに意味がある！<br /><img src="http://images-jp.amazon.com/images/G/09/x-locale/common/customer-reviews/stars-3-0.gif" alt="3" /> なんともゆるさが良い。<br /><img src="http://images-jp.amazon.com/images/G/09/x-locale/common/customer-reviews/stars-5-0.gif" alt="5" /> 遠くへいきたい人へ。<br /><img src="http://images-jp.amazon.com/images/G/09/x-locale/common/customer-reviews/stars-5-0.gif" alt="5" /> サイトよりもお勧めです！！</div>
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		<title>元祖！天才バカ本　file.004●『田中宏和さん』</title>
		<link>http://www.weeklyworldnews.jp/?p=939</link>
		<comments>http://www.weeklyworldnews.jp/?p=939#comments</comments>
		<pubDate>Fri, 17 Sep 2010 03:01:34 +0000</pubDate>
		<dc:creator>WWN_JPE</dc:creator>
				<category><![CDATA[元祖！天才バカ本]]></category>

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		<description><![CDATA[『田中宏和さん』（田中宏和／リーダーズノート）、定価1365円（税込）。装丁は渋谷区でデザイン事務所を経営する田中宏和さん。左下にあるのが田中宏和公式ロゴ。
UPDATE&#160;2010/09/17


　みなさん、自分の名前、好きですか？　私はあんまり好きじゃない。電話で「新保（しんぼ）です」と名乗っても「は？」と聞き返されたり、「じんぼさん」や「しんどうさん」ならまだしも「しんごさんですね？」ってオレは風見しんごか！みたいなことばっかりで、なかなかわかってもらえないのがイヤ。さらに「信長」となると、「本名ですか？」とか「やっぱりご両親が織田信長のファンで？」とか、いちいち面倒くさくてしょうがない。
　まあ、だからといって、あんまり平凡な名前もつまらないが、いっそ「山田太郎」ぐらいまでいけば、逆にインパクトあるんじゃないか。実際、山田太郎なんて名前の人は、今どきそう多くはいないだろう。
　その点、「田中宏和」という名前は、見事に普通だ。各学年に１人はいそうだし、名刺ファイルを探せば１枚ぐらい出てきそう。電話で聞き返されたり、名前の由来について質問されたりすることもないと思う。そんなありふれた名前をそのままタイトルにしたのが本書『田中宏和さん』。で、著者も「田中宏和」って、いったい何の本なのかというと、まさに田中宏和さんによる田中宏和さんのための田中宏和さんに関する本なのだ。
　そう言われても何のことやらわからないと思うけど、要するに、同姓同名の「田中宏和さん」たちによる「田中宏和運動」、すなわち&#8221;田中宏和さんが田中宏和という名前の人を集め、互いに交流し、田中宏和の輪を広げる運動&#8221;の記録である（ややこしい！）。
　中心となっているのは広告会社勤務の田中宏和さん。1994年のプロ野球ドラフト会議で近鉄バファローズ（当時）が田中宏和（投手・桜井商業高校）を１位指名したことに衝撃を受け、その１カ月後に文芸誌の広告で南方熊楠についての本の著者として田中宏和の名を目にした。そこから田中宏和さんの田中宏和集めが始まり、毎年の年賀状でその成果を友人知人に報告するようになる。地道に活動を続けていたが、転機は2002年。ひょんなことから「ほぼ日刊イトイ新聞」でその年賀状シリーズを公開したら、大反響！　ついに渋谷区でデザイン事務所を経営する田中宏和さんと実際に対面することに……。
　以後、マスコミに取り上げられたこともあり、田中宏和運動のメンバーは徐々に増加。2007年には５人の田中宏和が集まり語り合う「田中宏和2007夏フェス」開催、2008年にはオリジナルロゴをプリントした田中宏和Ｔシャツ作製、2009年には田中宏和作詞、田中宏和作曲による『田中宏和のうた』完成、そして2010年、14人の田中宏和執筆・デザインによる『田中宏和さん』（つまり本書）まで出版してしまった、というわけだ。
　ほとんど冗談で始めたことが、どんどん広がり本格的になっていく。思わぬ展開に本人たちも戸惑いつつ、それでも面白がって乗っかっていくポジティブさ、どうせやるならとことんやろうという徹底ぶりが痛快。遊びは本気でやったもん勝ちである。
　一方で、年齢も職業も趣味もバラバラな人たちが、ただ同姓同名というだけでつながっていくという、浅いんだか深いんだかわからない人間関係も斬新だ。何しろ全員が田中宏和なもんだから、名刺交換してもどっちも「田中宏和」で、それぞれ〈ほぼ幹事の田中さん〉〈渋谷の田中さん〉〈作曲の田中さん〉などと呼び合っているという不思議な世界。今まで当たり前と思っていた&#8221;名前によるアイデンティティ&#8221;が揺るがされ、「名前とは何だろう？」なんてことまで考えさせられる。
　しかし、そんな理屈よりも素晴らしいのは、本書に登場する田中宏和さんたちが揃って人柄よさそうってことだ。発端となった〈ほぼ幹事の田中さん〉の年賀状の文章からしてウイットに富んでいるし、「田中宏和カタログ」として掲載された14人の田中宏和さんの自己紹介も飄々として味がある。〈この名前には悪い人はいそうもありません！〉（ＷＥＢの田中さん）、〈やっぱり「田中宏和」に悪い人はいないからです〉（レーザーの田中さん）と本人たちも書いてるように、田中宏和に悪人はいないに違いない（たぶん）。
「田中宏和御一行様」のプレートを掲げたバスで、長野県の田中本家博物館の田中宏和館長に会いに行くツアーを敢行する企画力と行動力も素敵。「このバスが崖から落ちたりしたら、しゃれにならないですよね」「ニュースの扱いは、９人の田中宏和さん行方不明。警察は身元の確認を急いでいる」「遭難も避けたいですね」「田中宏和さん（８人）が遭難。捜索本部では、訪れた家族の混乱を治める対応に追われている」なんて会話も楽しそうだ。
〈ほぼ幹事の田中さん〉のいとこの推計によれば、日本には約850人の田中宏和さんがいるらしい。田中宏和の輪がどこまで広がるのか、今後の報告を待ちたいが、ひとつだけ残念なことがある。それは私が田中宏和ではない、ということだ。


新保信長
1964年、大阪生まれ。編集者＆ライター。阪神ファン。著書『笑う新聞』『笑う入試問題』『東大生はなぜ「一応、東大です」と言うのか？』『国歌斉唱♪』ほか。





田中宏和さん
posted with amazlet at 10.09.17

田中宏和 リーダーズノート 売り上げランキング: 296733


おすすめ度の平均: 
 大笑いしながらも、考えさせられる本 この本をしっかり読み込むことになろうとは メタ好きな人にオススメ（たぶん） 本を開けば小宇宙・・・。
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]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p class="size-full wp-image-34 alignleft topPh3 size-thumbnail"><a href="http://www.weeklyworldnews.jp/?p=939"><img   src="http://www.weeklyworldnews.jp/wp-content/uploads/2010/09/tanaka_m.jpg" alt="tanaka_m" title="tanaka_m" width="204" height="297" /></a><br /><span class="topPh3cap">『田中宏和さん』（田中宏和／リーダーズノート）、定価1365円（税込）。装丁は渋谷区でデザイン事務所を経営する田中宏和さん。左下にあるのが田中宏和公式ロゴ。</span></p>
<h3 class="data">UPDATE&nbsp;2010/09/17</h3>
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　みなさん、自分の名前、好きですか？　私はあんまり好きじゃない。電話で「新保（しんぼ）です」と名乗っても「は？」と聞き返されたり、「じんぼさん」や「しんどうさん」ならまだしも「しんごさんですね？」ってオレは風見しんごか！みたいなことばっかりで、なかなかわかってもらえないのがイヤ。さらに「信長」となると、「本名ですか？」とか「やっぱりご両親が織田信長のファンで？」とか、いちいち面倒くさくてしょうがない。<br />
　まあ、だからといって、あんまり平凡な名前もつまらないが、いっそ「山田太郎」ぐらいまでいけば、逆にインパクトあるんじゃないか。実際、山田太郎なんて名前の人は、今どきそう多くはいないだろう。<span id="more-939"></span><br />
　その点、「田中宏和」という名前は、見事に普通だ。各学年に１人はいそうだし、名刺ファイルを探せば１枚ぐらい出てきそう。電話で聞き返されたり、名前の由来について質問されたりすることもないと思う。そんなありふれた名前をそのままタイトルにしたのが本書『田中宏和さん』。で、著者も「田中宏和」って、いったい何の本なのかというと、まさに田中宏和さんによる田中宏和さんのための田中宏和さんに関する本なのだ。<br />
　そう言われても何のことやらわからないと思うけど、要するに、同姓同名の「田中宏和さん」たちによる「田中宏和運動」、すなわち&#8221;田中宏和さんが田中宏和という名前の人を集め、互いに交流し、田中宏和の輪を広げる運動&#8221;の記録である（ややこしい！）。<br />
　中心となっているのは広告会社勤務の田中宏和さん。1994年のプロ野球ドラフト会議で近鉄バファローズ（当時）が田中宏和（投手・桜井商業高校）を１位指名したことに衝撃を受け、その１カ月後に文芸誌の広告で南方熊楠についての本の著者として田中宏和の名を目にした。そこから田中宏和さんの田中宏和集めが始まり、毎年の年賀状でその成果を友人知人に報告するようになる。地道に活動を続けていたが、転機は2002年。ひょんなことから「ほぼ日刊イトイ新聞」でその年賀状シリーズを公開したら、大反響！　ついに渋谷区でデザイン事務所を経営する田中宏和さんと実際に対面することに……。<br />
　以後、マスコミに取り上げられたこともあり、田中宏和運動のメンバーは徐々に増加。2007年には５人の田中宏和が集まり語り合う「田中宏和2007夏フェス」開催、2008年にはオリジナルロゴをプリントした田中宏和Ｔシャツ作製、2009年には田中宏和作詞、田中宏和作曲による『田中宏和のうた』完成、そして2010年、14人の田中宏和執筆・デザインによる『田中宏和さん』（つまり本書）まで出版してしまった、というわけだ。<br />
　ほとんど冗談で始めたことが、どんどん広がり本格的になっていく。思わぬ展開に本人たちも戸惑いつつ、それでも面白がって乗っかっていくポジティブさ、どうせやるならとことんやろうという徹底ぶりが痛快。遊びは本気でやったもん勝ちである。<br />
　一方で、年齢も職業も趣味もバラバラな人たちが、ただ同姓同名というだけでつながっていくという、浅いんだか深いんだかわからない人間関係も斬新だ。何しろ全員が田中宏和なもんだから、名刺交換してもどっちも「田中宏和」で、それぞれ〈ほぼ幹事の田中さん〉〈渋谷の田中さん〉〈作曲の田中さん〉などと呼び合っているという不思議な世界。今まで当たり前と思っていた&#8221;名前によるアイデンティティ&#8221;が揺るがされ、「名前とは何だろう？」なんてことまで考えさせられる。<br />
　しかし、そんな理屈よりも素晴らしいのは、本書に登場する田中宏和さんたちが揃って人柄よさそうってことだ。発端となった〈ほぼ幹事の田中さん〉の年賀状の文章からしてウイットに富んでいるし、「田中宏和カタログ」として掲載された14人の田中宏和さんの自己紹介も飄々として味がある。〈この名前には悪い人はいそうもありません！〉（ＷＥＢの田中さん）、〈やっぱり「田中宏和」に悪い人はいないからです〉（レーザーの田中さん）と本人たちも書いてるように、田中宏和に悪人はいないに違いない（たぶん）。<br />
「田中宏和御一行様」のプレートを掲げたバスで、長野県の田中本家博物館の田中宏和館長に会いに行くツアーを敢行する企画力と行動力も素敵。「このバスが崖から落ちたりしたら、しゃれにならないですよね」「ニュースの扱いは、９人の田中宏和さん行方不明。警察は身元の確認を急いでいる」「遭難も避けたいですね」「田中宏和さん（８人）が遭難。捜索本部では、訪れた家族の混乱を治める対応に追われている」なんて会話も楽しそうだ。<br />
〈ほぼ幹事の田中さん〉のいとこの推計によれば、日本には約850人の田中宏和さんがいるらしい。田中宏和の輪がどこまで広がるのか、今後の報告を待ちたいが、ひとつだけ残念なことがある。それは私が田中宏和ではない、ということだ。
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<p>新保信長<br />
1964年、大阪生まれ。編集者＆ライター。阪神ファン。著書『笑う新聞』『笑う入試問題』『東大生はなぜ「一応、東大です」と言うのか？』『国歌斉唱♪』ほか。</p>
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<div class="amazlet-detail">田中宏和 <br />リーダーズノート <br />売り上げランキング: 296733</div>
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<div class="amazlet-review" style="margin-top:10px; margin-bottom:10px">
<div class="amazlet-review-average" style="margin-bottom:5px">おすすめ度の平均: <img src="http://images-jp.amazon.com/images/G/09/x-locale/common/customer-reviews/stars-5-0.gif" alt="5.0" /></div>
<p><img src="http://images-jp.amazon.com/images/G/09/x-locale/common/customer-reviews/stars-5-0.gif" alt="5" /> 大笑いしながらも、考えさせられる本<br /><img src="http://images-jp.amazon.com/images/G/09/x-locale/common/customer-reviews/stars-5-0.gif" alt="5" /> この本をしっかり読み込むことになろうとは<br /><img src="http://images-jp.amazon.com/images/G/09/x-locale/common/customer-reviews/stars-4-0.gif" alt="4" /> メタ好きな人にオススメ（たぶん）<br /><img src="http://images-jp.amazon.com/images/G/09/x-locale/common/customer-reviews/stars-5-0.gif" alt="5" /> 本を開けば小宇宙・・・。</div>
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